総額2兆円規模の定額給付金の支給が5日、財源確保のための2008年度第2次補正予算関連法の成立を受け、全国に先駆けて西目屋村と北海道西興部村で始まった。西目屋村では初日だけで対象世帯の約4分の1に当たる143世帯が給付を受けた。総務省が同日時点でまとめたところ、2村を含めた全国7市町村が10日までに支給を開始する予定。同省は「これが刺激となって他の自治体の支給前倒しにつながるのではないか」と期待している。
西目屋村では、正午の支給開始を前に午前9時半ごろから村民が窓口の住民課を訪れ、支給開始を待った。
正午の時報を受け村職員が支給開始を告げると、関和典村長が現金手渡しを開始。受給第1号の同村田代の農業山下好惠さん(78)にのし袋入りの給付金を手渡した。
支給開始が昼時とあって窓口には村民が続々と訪れ、住民課の入り口付近まで列をつくったが、受け付け終了時間の午後5時まで、大きなトラブルもなくこの日の作業を終えた。
同村の給付対象者は2月1日現在で1595人(537世帯)。支給初日は143世帯が交付を受けた。
村では6日以降も引き続き、午前8時半から午後5時まで住民課窓口で給付金の支給手続きを行うほか、9日は村市地区のグリーンパークもりのいずみ、10日は大秋地区の大白公民館、11日は田代地区の村中央公民館で、それぞれ午後6時から同8時まで給付金の支給を行う。また多子世帯の子育て支援を目的とした子育て応援特別手当金も対象世帯に同時に支給する。また現金振り込みなどの作業も順次進め、今月中に大半の事務処理を終えたいとしている。
県内市町村の定額給付金の給付見通しについて、県の調査(先月20日現在)では、2008年度内の開始が平川市など7市町村、弘前市や板柳町など16市町村は4月下旬以降としている。
【写真説明】全国一早く、定額給付金を現金支給する西目屋村の関和典村長(右)と受け取る山下さん