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最近、多くのサロンが導入し、癒しのメニューとして人気のヘッドスパ。そのヘッドスパを専門的に行うのが「スパニスト」。美容室のなかでは比較的新しいこのお仕事、いったいどんなスキルが求められるのでしょう?
八王子の「Hair&Spa Piare」でスパニストとして活躍する安藤佳南(あんどうかなみ)さんに、スパニストのお仕事について伺いました。
サロンでヘッドスパを担当するスペシャリスト。髪と頭皮の状態を見極め、個々のお客さまに最適なヘッドマッサージやトリートメントなどを提供するのが主な仕事。ヘッドスパにはリラクセーションと頭皮環境の改善という二つの目的があるため、質の高いホスピタリティとともに、髪と頭皮についての深い知識も要求される。
担当スタイリストからお客さまの好みのスタイルをしっかり聞いておくことが大切。例えばふんわりマットな仕上がりが好みなのか、それともツヤ感が欲しいのかによって、使うトリートメントは変わってくるもの。スタイリストとのリレーションは重要。
サロンによっても異なるが「Hair&Spa Piare」の場合は、スパニストはアシスタントが兼務している。安藤さんの場合、技術を習得するためにまずメーカーが主催するヘッドスパの講習を受けた。その後、様々な店にヘッドスパを受けに行ったり、毛髪・頭皮の知識を学び、習った技術に改良を加え現在の形に。
安藤さん曰く「気持ち」のある人。一人ひとりのお客さまにどれだけ気持ちを込めて施術できるかかが良いスパニストになるか否かの鍵だという。「スパニストはお客さまの肌に直接触れる仕事。手から伝わるものってとても大きいんです。私たちも常にお客さまに良い時間を過ごしてもらえるよう心を込めています」
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八王子にある美容室「Hair&Spa Piare」でスパニストとして活躍する安藤佳南さん。彼女がスパニストになるきっかけは何だったのだろう?
「お店でヘッドスパを導入することになったときに、立ち上げスタッフとしてアシスタントの中から選ばれたんです。元々、気持ちがいいと喜んでもらえるシャンプーが好きで、指名も多く、やりがいも感じていました。だから話をいただいたときは嬉しかったですね」
選ばれし4人の仲間とともにメーカーの講習へ通い、他店のヘッドスパを数々体験。さらに頭皮・毛髪についての勉強も行い、話し合いながら技術の改良を重ねた。また最高の時間を過ごしてもらうための空間作りや接客にもこだわった末「Hair&Spa Piare」オリジナルのメソッドが完成。
「お客さまには『本当に幸せ』とか『ずーっと続いてほしい…』などなど心のこもった言葉をいただいています。そういうときは何よりやっていて良かったなと感じます」
スパニストとしてのキャリアを重ねる中、最近は頭皮からその人のライフスタイルが見えてくるまでになった。
「毛穴の状態によって、このお客さまは寝不足だなとか、ストレスの多い生活を送られているな、というのがだんだんわかるようになってきました。そういった状態に応じた施術をすることで、頭皮環境が整い『髪が生えてきた』とおっしゃる方も。嬉しそうにされている姿を見ているとこちらも幸せな気持ちになります」
常連のお客さまからは、あなたにカットも担当してもらいたい、と言われることも多い。安藤さんの誠実な仕事ぶりは深い信頼を得ているようだ。
「今後は、全員のお客さまが『ここへ来てよかった』と思っていただけるように続けていきたい。スパニストとしてお店のテーマである『笑顔の追求』を頑張っていきたいです」