就活中なのに浮浪犯? 「覚せい剤」の男性に無罪求人情報誌を持っていたのに、職業に就く意思がないままうろついたとして軽犯罪法違反(浮浪)の疑いで奈良県警に現行犯逮捕され、その後、覚せい剤取締法違反(使用)の罪で起訴された無職男性(43)の控訴審判決で、大阪高裁は3日、懲役3年の1審奈良地裁判決を破棄、逆転無罪を言い渡した。 判決理由で古川博裁判長は、浮浪容疑での逮捕は「働く能力がありながら職業に就く意思がない」とする軽犯罪法の要件を満たさず違法と認定。その上で覚せい剤使用について「違法な別件逮捕中に収集された証拠で無効」と判断した。 判決は、車内に求人情報誌やハローワークで交付された求人票のコピーがあったことに触れ、「警察官が、職業に就く意思をことさら黙殺した可能性が濃厚だ」と指摘。「現行犯逮捕の際は、国民の権利を不当に侵害しないよう慎重さが求められており、違法性の程度は極めて高い」と県警の捜査を批判した。 男性は2007年10月7日、奈良県生駒市内のパチンコ店駐車場で車に乗り込もうとしたところ職務質問を受け、現行犯逮捕され、翌日、釈放された2分後に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された。 【共同通信】
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