『牛乳には危険がいっぱい?』 Don't Drink Your Milk ! New Frightening Medical Facts about the World's Most Overrated Nutrient by Frank A. Oski, M.D. 弓場隆訳 東洋経済新報社刊 \1,200 |
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超お薦めの一冊。あんなことこんなこと、知らなかったとことが沢山書かれています。 文献もしっかり書かれていますから、疑問があれば検証出来るでしょう! 多くの近年にしかない病気と牛乳の関係が、この書によりくっきりと見えてきます タバコの例に倣って(タバコより害が大きいが!) ”飲み過ぎると、癌をはじめとする重大な疾病に罹ることがあります” ”2歳未満の方は飲んではいけません” などの警告表示が必要だ 本書の関連ページ:鼻づまり気管支炎 人工栄養児に動脈硬化 牛乳と動脈硬化 牛乳と食物アレルギー 他の関連ページ:牛乳で骨粗しょう症予防は嘘? 生活習慣病を予防する食生活より 牛乳と前立腺癌 牛乳と乳ガン 牛乳と骨粗鬆 |
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目次 | 注目記事(赤字)と管理人のコメント(青字) | |||||||||||||
まえがき | ||||||||||||||
序章 | この世でもっとも過大評価されている食品の実態 牛乳の特殊な組成 牛乳の糖質は、消化器症状を引き起こしやすい |
●離乳期を過ぎて乳を飲む動物は人間だけ。乳児だけではなく成人にも害がある。乳は、乳児が他の動物に食われ易い危険期間を短くするため、赤ちゃんを早く育てたり免疫力を付けるための成分が含まれた哺乳類の工夫。また、乳はその動物の血液が白くなったものと考えてよい。あなたは牛の血を飲みたいですか? | ||||||||||||
第1章 |
牛乳による健康被害の実態 胃腸の不快感の本当の原因 乳糖を消化するための人体のメカニズム 人類の大多数は乳糖不耐症 アメリカ政府の隠ぺい体質 乳糖不耐症の簡単かつ確実な解決策 |
●日本人の8割は乳糖不耐症。これを・・症と名付ける医学者は大バカ?乳糖不耐が正常で、飲んでも大丈夫な人間は乳糖耐性症であり、離乳が完結していないと考えるべきではないか? ●小児の再発性腹痛は牛乳・乳製品の摂取を止めると大抵治る。これはもう一般常識!知らないとあなたは小児の敵になるかも |
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第2章 |
牛乳のたんばく質は、アレルギー体質をつくりやすい 牛乳アレルギーが多発している理由 牛乳の被害者は莫大な数にのぼる 鉄欠乏性貧血を引き起こすメカ一一ズム 牛乳アレルギーの発症頻度 牛乳と虫垂炎の因果関係 自然の摂理に反する現代人の生活習慣 |
●牛乳のたんぱく質は、アレルギーを引き起こしやすい。 ●牛乳は胃腸の出血を引き起こし鉄欠乏性貧血をきたす。 メカニズムは(管理人には)まだ理解出来ていないけど、事実は事実として酪農家も受け止めて頂かないといけない 小児の鉄欠乏性貧血の半数は牛乳が原因。牛乳を飲んでいるかぎり、たとえ鉄剤療法をしても胃腸の出血がつづき治療効果はない ●牛乳アレルギーの赤ん坊の典型症状は、下痢、湿疹、反復性の嘔吐、再発性の鼻づまり、再発性の気管支炎である。 鼻づまりや気管支炎まで!・・・詳しくは ●ネフローゼの子どもに薬剤の効果が期待できない場合、食事から牛乳を除去すれば、たんぱく尿が治まり、かなりの改善がみられる。 ●虫垂炎の患者に共通する生活習慣として、牛乳の多飲がある。 これも驚きだ 牛乳アレルギーに対する認識は低く、牛乳が子どもの食物として理想的かつ不可欠という誤解が根強く残っている 頑固な牛乳教信者があちこちに |
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第3章 | 牛乳の脂肪は、心筋梗塞・脳卒中・がんのリスクを高める 全国民の命にかかわる大問題 死を招く最大の危険因子は何か? 心筋梗塞を予防する食生活とは? 高脂肪食とがんの因果関係 脂肪を摂取しすぎる現代人の食生活 |
●乳脂肪はアテローム硬化の原因となり、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす かなりの確率で人工栄養児の血管にアテローム硬化の兆候があるそうです 牛乳とアテローム硬化の因果関係を調べた研究はすべて、牛乳が人間の食料として不適切であることを裏づけている。 ●乳脂肪の摂取はがんの発生と因果関係がある(とくに大腸がん、乳がん、前立腺がん) 牛肉についても同じでしょう ●心臓病のリスクを抑えるのに役立つ食生活は、がんのリスクを抑えるのにも役立つ可能性がある |
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第4章 | 人エミルクは赤ん坊を病気にかかりやすくする 人工栄養児の悲惨な死亡率 哺育法を金儲けの対象にしたことのツケ |
2万人の赤ちゃんで調べた結果!!
但し現在では各種治療技術によりこれほど大きな差は出ないとされる。 とは云っても、重病罹患率に置き換えれば現在でもこの比較は有効だ! |
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第5章 | 牛乳はカルシウム源として不適切 カルシウム所要量の落とし穴 骨粗鬆症の実態 牛乳よりも好ましいカルシウム源となる食品 |
●牛乳から摂取するカルシウム量(一日あたり)の比較 アメリカ 800mg、スペイン300mg 台湾13mg、ガーナ8mg スペイン人はもちろん、台湾やガーナの人に骨折を繰り返し寝たきりの人が多いわけではない! ●世界保健機関は、1日のカルシウム摂取量が300mg未満であっても、健康に害を及ぼすという証拠はないと結論 ●人体は摂取するカルシウム量に順応出来る 日本の基準は600mg! いい加減な基準であることは一目瞭然。自分で考えもせずこの基準をもとに”指導”しようとする医者には教えてあげよう |
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第6章 | 牛乳にありがちな風味の劣化と細菌の汚染 牛乳の風味の問題 牛乳の細菌汚染の問題 残留農薬の毒性の問題 牛乳とにきびの関係 |
思春期のニキビ患者は牛乳多飲者であることが多い。牛乳を飲むのを止めるとたちまち症状が改善する(多くの牛乳に黄体ホルモンが含まれるがその分解物がニキビの原因になっているらしい) |
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第7章 | 難病の原因は牛乳だった 牛乳は白血病を引き起こす? 多発性硬化症と牛乳の関係 筋萎縮性側索硬化症 未成年者のリューマチ性関節炎 反社会的行動 牛乳と虫歯の関係 |
●「牛には要注意」:(医学雑誌ランセットに載った論説記事)牛型白血病ウィルスに感染した牛の非加熱の牛乳を飲ませたチンパンジーの赤ん坊が白血病に冒されて死んだ。非感染牛の牛乳を飲んだチンパンジーは無事。チンパンジーにうつる伝染病は人間にもうつる可能性がある・・・ 関連情報:牛型白血病感染率の高い地域で、人間の急性リンパ性白血病が統計的に顕著な増加を示している・・・戦後白血病が日本で増えているのはそのせいか? ●多発性硬化症で死亡した26000人のアメリカ人の地理分布や様々な因子の関係を調べたところ、牛乳消費量と最も密接な関係が認められた。 ●進行したリュウマチ性関節炎の未成年の患者が、牛乳・乳製品を食事から除去することで一人の例外もなく症状を和らげることが出来た。ある女の子はリュウマチの有名な専門医から真性のリュウマチ性関節炎と診断されたが、牛乳をやめたところ症状がかなり改善した。 |
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第8章 | 事実を歪曲している牛乳の宣伝と報道 連邦取引委員会の判断 有名人を利用した無節操な販促活動 消費者に利益をもたらさない宣伝 国民の牛乳信仰はどうやって生まれたか |
「牛乳はみんなに必要です、牛乳を飲んで栄養を摂りましょう、毎日欠かさず飲みましょう、完全食品です」とする牛乳キャンペーンに対し、米連邦取引委員会は「欺瞞に満ちた誤解を招く不正な広告」として警告した(1974年)。 | ||||||||||||
第9章 | 牛乳は青少年の精神面に悪影響を及ぼす 慢性疲労を訴える子どもたち 緊張性疲労症候群 |
緊張(落ち着きのなさ=多動)、抑鬱、不眠、反復性頭痛や筋肉痛、不眠、不安、疲労、鼻づまり、クシャミ、子供のおねしょなどのアレルギー症状が続く場合、食物アレルギーの可能性が高い。その場合、食事から原因食物を除去すると事態はハッキリする。牛乳、砂糖、トウモロコシ卵などがその候補となるが、最初に除去すべき食物は、牛乳・乳製品、およびそれらを使った全ての食品と料理です。 | ||||||||||||
第10章 |
理想的な哺育法のポイント 乳児期を過ぎた人の場合 牛乳が完全食品の名に値しない理由 |
離乳食は生後半年頃から徐々に導入してください。果物とシリアルから始め、9ヶ月前後に野菜と肉を与えても良い。卵は1歳まで与えずにおくのが一番です。ジュースは早くから与えて良い。人工乳は必要に応じて与えて良い(但し免疫機能は得られない)が、生の牛乳は絶対乳児に与えてはいけない。 1歳を過ぎたら人工ミルクは減らし、1歳半までには全ての乳製品を飲ませないようにしよう。 |
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巻末付録 | 牛乳に関する欧米の医学文献 | 例1)完全母乳保育の乳児が重度の大腸炎(牛乳アレルギーによる直腸出血)。 母親が毎日コップ4,5杯の牛乳を飲んでいたため、牛乳タンパクが抗原性を持ったまま母乳に移行した 母親の身体は自分だけのものでないことを記憶しておく必要がある 例2)食生活とガンの疫学的因果関係 例3)牛乳と食物アレルギー |
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訳者あとがき | ||||||||||||||
引用 参考文献 |
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原著者略歴 | ペンシルベニア大学で医学博士号を取得。ハーバード大学特別研究員としてボストン小児病院で血液学を研究。ニューヨーク州立大学医学部教授を経て、1985年、ジョンズ・ホプキンス大学医学部の小児科部長と小児センター所長に就任。小児科学術研究協会会長。アメリカ小児科協会、アメリカ臨床研究協会、全米医学研究所、全米科学アカデミーの会員。 |