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岩永元農相が献金不記載 宗教法人からの6000万円 '09/2/13

 元農相で自民党の岩永峯一いわなが・みねいち衆院議員(67)=滋賀4区=が関連する政治団体が、二〇〇三年と〇五年の二度にわたり、地元の宗教法人「神慈秀明会しんじしゅうめいかい」(滋賀県甲賀市)から計六千万円の政治献金を受けながら、政治資金収支報告書に記載していないことが十三日、関係者の話で分かった。

 政治資金規正法に触れる恐れがあり、滋賀県警もこの事実を把握している。

 岩永氏は、自民党幹部に対し「融資だった」と説明しているという。

 神慈秀明会によると、献金したのは〇三年八月と〇五年九月。岩永氏側から依頼を受け、二度とも三千万円を小切手で渡し、岩永氏が代表を務めていた自民党滋賀県第四選挙区支部から領収書を受け取ったという。

 同支部の政治資金収支報告書にはこの献金に当たる記載はない。政治資金規正法の時効は五年で、〇三年の寄付は既に時効が成立している。

 神慈秀明会の会長が理事長を務める財団法人では、岩永氏も過去に理事を務めていた。

 神慈秀明会の田代隆一たしろ・りゅういち広報室長は「政治献金として処理しており、税務申告もした。岩永氏の方でも適切に処理されていると思っていた」と話している。領収書は昨年五月、滋賀県警に任意提出したという。

 岩永氏は一九九六年の衆院選で初当選。小泉政権の二〇〇五年八月から同年十月まで農相を務めたが、昨年九月、健康上の問題を理由に引退する意向を明らかにした。




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