試合終了後、ナインを出迎える吉田えり(左から3人目)=貴志川球場
「関西独立L練習試合、紀州2-6神戸」(3日、貴志川)
関西独立リーグの神戸9クルーズが3日、和歌山・貴志川球場で紀州レンジャーズと練習試合を行い、6-2で“初勝利”を挙げた。女子高生ナックルボーラーの吉田えり投手(17)に出場機会はなかったが、ベンチで率先して雑務をこなし、快勝劇をアシストした。
かいがいしく動き回った。吉田は自発的にバット引きを行い、雨にぬれたヘルメットを丁寧にふいて各選手に手渡すなど、女の子らしい気配りでナインを支え続けた。
「チームの一員として、やれることをやろうと。雨なんで、みんなが風邪をひかないようにと思ってました」
かわいい裏方役にナインも応えた。七回に武田の右越え2ランなどで4点を奪い、逆転に成功。3回無失点の末永ら投手陣も奮投した。1日に韓国芸能人チームとの練習試合で快勝したが、本格的な実戦はこれが初。「(ナインに)拍手しました。うれしいです」と、吉田も“快勝発進”に笑顔を弾ませた。
試合前に黙々と走り込むなど下半身強化の真っ最中。マウンドに上がってチームに貢献するのはまだ先だが、着実に経験値を上げているナックル姫だ。