政治とカネがついて回る1日だった。小沢代表が違法献金疑惑を否定する会見を行い、国会では定額給付金の支給にやっとゴーサインが出た 11年間で1億8千万円もの献金疑惑が明るみに出、霞が関に眠っていた埋蔵金2兆円が掘り出された。不況風の吹き荒れる中での大盤振る舞い。小沢代表は、カネの出どころはいちいち詮索(せんさく)しない、と言い放ったが、世の中に悪知恵の働くヤツはいくらもいる おなじみの落語「時そば」は、そば代金16文の支払いをめぐるお笑い。客が小銭を取り出し、1つ、2つ、3つと数えていき、「いま何時だい」と突然時刻を尋ねる。「へい、9つ(午前零時)で」と、ソバ屋が答えると、10、11、12、と続けて勘定をごまかす 政治献金だろうが給付金だろうが、もらえるものはありがたい。「払うから手を出しな」と、気前の良い声がかかる。ところで、いま何時だろう 政権交代が近づいたと取りざたされ、猛烈な不景気風は勢いを増している。受け取りを用心しないと、身に災難が降りかかる厄介なカネがある。使い方次第で、値打ちを減らしてしまうカネもある。
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