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【八百長判決 要旨(2)】“藤田発言”と“板井証言”は「裏付け証拠なし」 (2/3ページ)

2009.3.5 16:06
東京地裁への出廷を終え、記者の質問に答える日本相撲協会・北の湖前理事長=平成20年10月16日、両国国技館(撮影・吉澤良太)東京地裁への出廷を終え、記者の質問に答える日本相撲協会・北の湖前理事長=平成20年10月16日、両国国技館(撮影・吉澤良太)

 藤田発言は、極めて重要な内容を語るものであり、長年、大相撲の取材を続けてきた武田氏にとっても重大な情報に接したことになるが、武田氏が、いつ、どのように取材したかについても、具体的ではない。また、客観的裏付けもないから、そもそも武田氏の供述どおりの発言がされたかについても、疑問の残るところである。

 そして、藤田氏は、すでに貴ノ花と離婚した後であり、しかも藤田発言は、貴ノ花が死去した後の平成17年6月ごろになされたということであって、貴ノ花への確認なども取れない状況でされたものである。武田氏は、藤田氏は本件記事について提訴がされた場合は、自分が証人として出廷することを約束した旨を述べたが、藤田氏は当裁判所に証人として出廷せず、その発言の内容などについて直接確認することもできない。

 これらの事実をあわせて考えると、武田氏の供述する藤田発言は、にわかには信用し難く、その客観的裏付けも存在しないことなどからすれば、これをもって摘示事実の重要部分が真実であると認めることはできない。その他、摘示事実の重要部分が真実であると認めるに足りる証拠はない。

 講談社らは、元小結・板井、板井圭介氏が昭和59年7月場所で北の湖前理事長と対戦した際に八百長を行ったと主張し、板井氏はこれに沿う証言などをする。

 しかし、北の湖前理事長と八百長を行ったという板井氏の証言などは、これを裏付ける証拠は特に存在しないし、その内容も曖昧な点が少なくない。そして、板井氏の弁護士、伊佐次啓二氏に対して行った平成8年5月10日付け陳述は、今回の証言などと矛盾することなどを考えると、板井氏の証言などは採用できない。

 その他、摘示事実の重要部分が真実であると認めるに足りる証拠は、何ら存在しない。

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東京地裁への出廷を終え、記者の質問に答える日本相撲協会・北の湖前理事長=平成20年10月16日、両国国技館(撮影・吉澤良太)
八百長疑惑記事をめぐる裁判の出廷に向け、北の湖部屋を出る日本相撲協会の北の湖前理事長=16日午前11時、東京都江東区
横綱・朝青龍
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