書店に行くと、いろんな健康の本が並んでいる。私もたまに書店に足を運んでは、健康に関する本で手にとって見たり、これは・・・と思った本を購入したりすることもある。健康の本を真剣に読んでいくと、そこに書いてあることがすべて真実であるかのような“錯覚”さえ感じてしまうのは私だけではないのではないか。
特に食事に関する本などを長年にわたって比較し検討していくと、ほぼ意見が一致する共通点〔例えば、牛乳、マーガリンやショートニング等のトランス脂肪酸、肉食、飲酒や喫煙、食品添加物、化学調味料、残留農薬などは体の健康にマイナス）もあれば、場合によっては、本の著者によっては全く正反対の見解が述べられていることもある。その中で、特に私の注目を引くものは、『玄米』ｖｓ『白米』である。
健康のためには、あるいは、病気を治そうとするなら主食として断然『玄米食』がいいという玄米派の説。『玄米』は『白米』に比べたら栄養の宝庫であり、生命力があり、体内の毒素を排泄するフィチン酸も含まれているので、病気を治し、健康を回復するためにはとても良い食物であるという。そして、『玄米』を精白し、栄養がほとんど残っていない『白米』を、粕（カス）とみなすのである。
一方、白米派は、『玄米』に比べたら『白米』の栄養は多少劣るものの、その足りない栄養は他のオカズで十分補える。精米して『白米』にすることで、『玄米』に含まれている有害な成分であるアブシジン酸とフィチン酸を除去することができるし、残留農薬も『玄米』より少なくなるので、『白米』はとても安全な食物で、クリーンなエネルギー源であると考える。
私の玄米食体験
私の玄米食体験振り返ってみると、私自身は薬学生の頃に玄米食が健康に良いということを聞き、さっそく圧力釜を購入して玄米食を始めたという経緯がある。『玄米』は『白米』と違って、確かにかめば噛むほど味に深みがあって、とてもおいしく感じられた。食べた後に満足感すらあった。玄米食だと、オカズの種類もそんなに多くは必要なかった。たまに『白米』を食べたりすると、味気なく、それこそ何の栄養も入っていない“カス（粕）”を食べているようにさえ思えた。“玄米菜食”というものは、本物の健康をめざしている人にとっての基本だと、私は“信じて”いた。そして、薬剤師の免許が届く少し前に、私は留学のためにアメリカ西海岸に渡ったが、その地でも、しばしば玄米食をしていたことを今でも覚えている。アメリカでのカイロプラクティックの勉強も終わり、日本に戻ってからも何年間かはよく『玄米』を食べていたものであった（過去完了形）。
『玄米』か？『白米』か？
『玄米』と『白米』、私たちの体にとっては、実際のところ、どっちの方が体にとってはいいのだろうか？いろいろな人がいろいろな説を唱えたとしても、私たちの体に対してそれらが実際にどうなのかということを客観的に知ることこそが一番重要である。人体に対する食物などの影響の良し悪しを正しく評価するためには、そこに含まれているプラスの側面（栄養素）だけを見るのではなく、同時にマイナス要素はないのかどうかと、総合的に、かつ客観的に体に訊いて直接調べてみる必要がある。
脳は食べる前から体に良いかどうかを知っている
今これから口にしようとしている“食物”が果たして自分の体とって有害性があるかどうかを、一般に人が自分の知識と視覚や味覚などに頼って正しく判断するのは至難のわざである。ところが、人の脳にはそれが体内に入る以前に、つまり食べる前の段階であっても、それが体に良いかどうかを判断する能力がもともと備わっているようなのである。そして、脳の判断を訊くということは、一定の条件が揃えば可能となる。ハーモニックのスペシャリストなら、比較的簡単にこの条件を整えることができるであろう。以下、そのノウハウについて述べてみたい。まず、ハーモニックで、調べたい臓器への神経支配を正常化すると共に、その臓器に影響を及ぼしている毒素をエネルギー的に処理し、クリーンアップしておく。場合によっては、その臓器を修復しておかなければならないこともあろう。そして、それがうまくなされた時には、� イ修�臓器のインディケーターにおける触診痛は消え去り、�◆�脳を中枢とする神経系の感受性の精度は一段と高まる。このような条件が整った時に、はじめて“ある食べ物”が特定の臓器に負担や無理をかけるのかどうかについての脳の判断を訊く準備ができるのである。
ところで、整理整頓がなされず、ゴミがあちらこちらに散らかっていて、掃除が行き届いていないような部屋に新たなゴミが多少増えたとしても、その部屋の住人は気づきにくいものである。しかし、その部屋がキチンと整理整頓がなされ、ゴミ一つ落ちていない程、掃除が行き届いて床などもピカピカに磨かれたりしているならば、ちょっとしたゴミが落ちていたらすぐに気づくものであり、またそのゴミの存在に対してとても気になるものである。人の体もこれと同じである。ハーモニックのエネルギー調整によって体内の毒素をクリアーした上で修復し、さらにその部位への神経支配を正常に戻しておくなら、体の神経系の感度は一段と高まり、脳はたとえば食べ物や薬品などに固有なエネルギーの質を総合的に読み取って、その良し悪しについて判断した情報を特定の臓器などのインディケーターに直ちに送ることができるようになる。つまり、調べたい食べ物や薬品などを手に持ったり、体に近づけたりするだけで、それがリアルタイムで体の特定の臓器に有害な作用を及ぼすかどうかについて脳が下した判断をインディケーターの触診痛をチェックすることによって知ることが可能となるのである。
長期間にわたって有害成分を含むものを食べたり、合わない薬を服用したりした結果、通常の医学的な検査でも見つかるような体の器質的な異常（病気）が生じてから、ようやく対処するというのでは、体の健康を守り、病気を予防する上ではあまりにも後手に回り過ぎていると言わざるを得ない。体にほんのわずかな無理や負担がかかり始めた段階で、その異常をすばやくキャッチする方法が、ここで紹介しているハーモニック的な検査方法である。そして、体内に生じた異常が見つかるのが早ければ早い程、ハーモニック治療を施した場合、体を元通りにリセットするのが容易になる。
西原克成氏の玄米に関する見解
さて、私が購入した最も新しい健康に関する本は、西原研究所の所長、日本免疫治療研究会の会長をしておられる西原克成氏（医学博士）の著書『６つの生活習慣でガン・難病を治す』という本である。彼はその著書のなかで、「玄米は食べてはいけません。・・・・・玄米には、発芽抑制物質、アブシジン酸、フィチン酸というかなりの猛毒が入っているからです。・・・・・マクロビオチックという自然療法がアメリカでも日本でも流行していますが、これなど論外です。・・・・・玄米にあるアブシジン酸とフィチン酸という猛毒がからだ中を巡って、命を蝕んでしまう・・・。・・・・とにかく玄米を食べると腸内細菌の状態が悪くなってしまいます。」（p.131〜133）と記されている。
体を使って玄米の有害性を検証する
臨床的に実際の体を使って調べると、果たして、玄米に含まれているアブシジン酸とフィチン酸が人体に及ぼす影響はどうなのであろうか？私自身が長年にわたってハーモニックの臨床で培ってきたノウハウを応用して、体にとって『玄米』に有害性があるのかどうかについて、今回、調べてみたことをこれから紹介したいと思う。
まず普通の玄米１合を手に入れた。その玄米には残留農薬、アブシジン酸、フィチン酸が含まれているはずなので、これらの成分が人体に対して有害なのかどうかについて、肝臓と腎臓のインディケーターをモニターしながら、生体を使って臨床的に調べてみた。
以下、具体的なノウハウについて述べる。 � ズ能蕕亮蟒腓箸靴董⊇�性の被験者の肝臓と腎臓をチェックして異常がないかを確認。この被験者の場合、肝臓の左右TSライン（TSラインはDr.リースが発見されたインディケーターである）に少し触診痛が認められたが、さらに私が肝臓にインディケーターの１つとしてよく使っている右上腕外側中央のポイント（野口整体でいう“化膿活点”）には今回は特に触診痛は認められなかった。次に腎臓をチェックしたところ、腎臓の右TSラインに触診痛が少しあったが、腎臓の左のTSラインには触診痛は認められなかった。さらに、私がよく腎臓のインディケーターとして使っている足の土踏まずのところの骨を触診してみたところ右足の方には触診痛が認められたものの、左足の方には触診痛はなかった。�◆イ海里茲Δ亡梁，反嫗，琉枉錣魍稜Г靴晋紂∈Ｅ戮呂海譴蕕梁ヾ錣悗凌牲仍拉曚鮴犠鏖修掘∈廼瓩海糧鏝骸圓鳳洞舛靴燭任△蹐ζ覗杷汎阿鬚垢戮鴇辰掘�臓器を修復するためにハーモニック治療を施した。その結果、この２つの臓器の異常を示すインディケーターの触診痛がすべて消えていることを確認した。今や、被験者の神経系の感受性がかなり正常に戻ったわけである。��．さてこの段階で、生体で調べる準備ができたので、用意したビニールの袋に入れた『玄米』を両手で軽く持ってもらう。そして、5〜10秒間ほど待ってから被験者の肝臓と腎臓のインディケーターをチェックした。すると、肝臓の左右のTSラインと腎臓の右のTSラインおよび右足の土踏まずの骨にわずかではあるが明らかな触診痛が認められた。〔参考：この触診痛の程度というのは、1回分の服用量のステロイド剤や鎮痛消炎剤の錠剤を手にした時の肝臓・腎臓の触診痛に比べたら、もちろんかなり弱いものである〕。�ぁゼ，法▲蓮璽皀縫奪�のエネルギーを使って、『玄米』に含まれている残留農薬の毒素波動だけに限定して消してみた。すると、少し肝臓と腎臓のインディケーターの触診痛が軽くなったという。しかし、まだ触診痛はゼロではない。�ァズＥ戮蓮◆惴縞董戮�らフィチン酸の毒素に限定してハーモニックで消してみた。すると、肝臓と腎臓のインディケーターの触診痛がさらに軽くなった。しかし、まだゼロではないという。�ΑズＥ戮蓮◆惴縞董戮亡泙泙譴襯▲屮轡献鷸世瞭覗任妨堕蠅靴謄蓮璽皀縫奪�で消してみた。すると、肝臓と腎臓のインディケーターの触診痛はもはや感じられなくなったという。（H20年5月24日）
その2日後（5月26日）、家庭用の精米器を使って１合の玄米を精白して『白米』にしたもので、くどいようであるが、さらに調べてみることにした。� イ泙此∩芦鵑汎瑛佑縫蓮璽皀縫奪�によるエネルギー調整によって被験者の肝臓と腎臓の異常をクリアーし、インディケーターを触診検査しても圧痛が全くない状態にしておいた。�◆ト鏝骸圓凌牲亰呂隆脅�性が正常に働いていることを確認するために、解熱鎮痛消炎剤の『ロキソニン錠』の後発品である『ロブ錠』（ロキソニン錠を使ってもよかったのだが、たまたまロブ錠が大人が服用する１回服用量である１錠になったものが薬局にあったため、それを使ったまでのこと）を１錠だけ被験者の手に持ってもらった。そして5秒間〜10秒間くらい経ってから、肝臓と腎臓のインディケーターを触診検査したところ、「イタタ・・・」と感じるくらい圧痛があるという。手にもたなくても、被験者の胸ポケットにロブ錠を１錠入れてチェックしても、もちろん、同じ結果が得られた。今度は、手からロブ錠を離して、5秒間〜10秒間くらい経ってから、肝臓と腎臓のインディケーターを触診検査しても圧痛は感じないという。これで、被験者の体の抹消にある肝臓・腎臓のインディケーターと脳中枢との間の神経系ネットワークの情報交換がスムーズにいっていることが確認されたので、今や被験者の体がいわば精巧な“測定器”に変身したわけである。��．精白した１合の『白米』が入っているビニール袋を被験者の手に持ってもらった。そして5秒間〜10秒間くらい経ってから、肝臓と腎臓のインディケーターを触診検査したところ、わずかであるが両者のインディケーターに圧痛を感じるという。圧痛の強さは『ロブ錠』に比べたら、もちろんほんのわずかであった。�ぁゼ，法△海痢愬鯤董戮亡泙泙譴觧栂映戚瑤瞭覗杷汎阿世韻望播世鮃覆辰謄蓮璽皀縫奪�のエネルギーを使って消してみた。�ァイ修譴�らもう一度『白米』の入っているビニール袋を被験者の手に持ってもらい、肝臓と腎臓のインディケーターをチェックした。すると、今度は触診検査しても圧痛は感じなくなったという。つまり、白米における問題は、玄米と違って、残留農薬だけということである。言い換えれば、白米にもともと自然に含まれている成分そのものに人体を傷つけるものはないと、脳は判断したということである。
『玄米』は、確かに『白米』に比べたら栄養の宝庫かも知れない。残留農薬の量に関していえば、（無農薬ではなく）通常の『玄米』に比べたら、精米した『白米』の方が少ないといえる。しかし、同時に『玄米』には『白米』にはないアブシジン酸とフィチン酸（肝臓と腎臓という重要な臓器にもマイナスの影響を及ぼす）が含まれている。例えば、フィチン酸がもっている毒素排泄作用によって、体内の毒素の排泄が促されて、いろいろな病気が治るということは実際にあるかも知れない。しかし、『玄米』にこのような“効果”があったとしても、これは“食物的なすごさ”というよりは、むしろ、“薬品的なすごさ”というべきなのかも知れないと私は思う。人間が口にする“理想的な食べ物”というものは、体が必要とする一定の栄養を補給すると同時に、副作用のないことだと私は考えている。たとえ食べ物にもともと含まれている成分であって、それがたまたま病気を治すような素晴らしい“効果”をもっていたとしても、もしそれが体のどこか他の内臓などに負担や無理をかけたりするようなら、それは人体にとって“副作用”と言えるのである。
ところで、薬（クスリ）を反対から読むと“リスク”（危険）となる。つまり、効果と副作用を兼ね備えている“両刃の剣”というのが、薬の一般的な特徴といえる。『玄米』に含まれていて、排毒作用があるといわれているフィチン酸は、体内ではあたかも一般的な薬品のように“両刃の剣”として働くわけである。実際、薬というものは、医学的にも豊富な知識を持ち、人の体を診察できる医師の監視の下で適切に処方され、使用されるべきものである。このフィチン酸やアブシジン酸は、人体の神経系情報から察するに、医薬品（例えば、ステロイド剤や鎮痛消炎剤などのような）に比べたら臓器への負担はほんのわずかかも知れないが、毎日食べて体内に入れるものである以上、一般の人が長い期間にわたって漫然と摂取し続けた場合には、知らず知らず内臓に無理をかけてしまう可能性も十分考えられる。従って、『玄米』を食べた結果、仮に病気が治ったとしても（人体から発せられているかすかな信号を読み取ることができる専門家から体の状況を定期的にモニターしてもらうことなく)、その後もずーっと玄米を食べ続けるということは安全であるという保証はどこにもない。
食べ物は自然のままがいい？
“玄米信仰”の人に限って、“自然塩信仰”をもっておられる場合が多いものである。すなわち、精白した米をきらう“玄米信仰”の人は、同時に真っ白い塩、つまり比較的ニガリの少ない『精製塩』を敬遠し、逆にニガリの多い『自然塩』（ニガリを多く含んでいる）を好んで使おうとする。このような“信仰”の背後にあるものは、“自然丸ごとが体に良い”とみなす考え方なのかも知れない。しかし、実際にはニガリの摂り過ぎは、タンパク質で主に構成されている人の内臓などを硬化させてしまう危険性も指摘されている。また、フィチン酸やアブシジン酸を含んでいる『玄米』とニガリが多く含まれている『自然塩』を併用することで、さらに内臓に徐々に無理をかけてしまう危険性が高まってくると考えられる。実は、ニガリエキスや自然塩を、脳を中枢とした神経系ネットワークを通じてチェックしてみると、やはり肝臓や腎臓などの臓器で調べてもマイナスの反応が出ることがハッキリと認められるのである。
従って、一般の人がもし玄米食を“健康を回復させるため”と思って食べるのであれば、できるだけ短期間にとどめる方が無難といえる。さらに、自然塩の使用を避け、ニガリが人体にとって適量まで抑えられた塩を使用したほうが賢明である。グローバルクリーンの浅井敏雄氏は、彼の著書『「自然塩・ニガリ」で死ぬ！！』の中で、ニガリの害についていろいろと述べておられる。ちなみに、市販の醤油、味噌、漬物、梅干し、魚の加工品などには原塩が使われていて、この原塩のニガリ分が約２．３％（適量の360倍）、原塩からニガリ分を落として作られた精製塩はニガリ分が約０．０２６％、岩塩にニガリ分は約０．００００３％とほとんどゼロに等しいと書かれている。彼が独自に調べた結果、塩に含まれるニガリの人体にとっての最適量は０．００６４％としている。これを読んで、彼が開発したというニガリ成分が最適量に抑えられたという塩を実際に注文してみて、早速、検証してみた。人体の神経系ネットワークを介して脳の判断を確認してみた（肝臓や腎臓をモニターして調べた）ところ、害が認められなかった。その人体の脳情報に従って、私自身は現在に至るまでずーっとグローバルクリーンの『くん液ミネラル塩』という塩を愛用している。
体験に裏付けられた信仰？
玄米派の人は、おそらく『白米』から『玄米』に切り替えた結果、実際に体調が良くなったとか、病気が治ったとかいう実体験に裏づけされて“玄米食信仰”を堅持されておられる方も多いかも知れない。確かに、『玄米』には栄養が充実しており、食物繊維もあり、毒素排泄作用もあるということで、納得して玄米食を続けておられると思う。でも、『玄米』に一定の効果があるということが、必ずしも『玄米』のすべての成分が100％安全であるという保証にはならない。
薬を例にとってみると、よくわかる。薬には病気を治す効果と体に負担をかける副作用がある。処方された薬を飲んで効く人と効かない人の個人差はあるものの、統計的には一定の割合で、病気が治ったり、症状が改善したりする。一方、薬の副作用も服薬した全員に出るわけではないものの、また、副作用が出る人も出ない人もいて、生じる副作用の種類もかなりの個人差はあるものの、統計的にはやはり一定の割合で副作用が生じるということが薬の添付文書に記載されている。もちろん、比較的長期間にわたって薬を服用している人であっても定期的な病院の検査でも特に副作用が認められることもなく、また本人の自覚症状においても副作用を感じたことがないというような人たちも現実にいるわけである。では、そのように薬の効果だけを享受している人たちの体に対して、薬は全く負担をかけていないと言えるのであろうか？
ー『玄米についての再考察（パート��）』に続くー