新紙幣に描かれた申師任堂の肖像、問題の結末は?
今年6月に発行される5万ウォン(約3177円)紙幣に描かれている申師任堂(シン・サイムダン)の顔が標準の肖像画と異なる、という問題を提起した江陵崔氏大宗会(同姓同族の一族による会)のチェ・ソンギュ会長は4日午前、韓国銀行を訪問しました。江陵崔氏は、申師任堂の父親の母方の一族です。
チェ会長は韓国銀行の関係者と会うや、「なぜ標準の肖像と紙幣に描かれた顔が違うのか」と問い詰めました。紙幣の申師任堂の顔を修正しなければ黙っていないような剣幕でした。しかし韓国銀行の関係者らが、「標準の肖像と紙幣用の肖像は異なることがあり得る」と資料を用いて細かく説明すると、チェ会長はうなずき始めました。韓国銀行では、1万ウォン(約635円)紙幣と5000ウォン(約317円)紙幣に関しても標準の肖像と紙幣用の肖像が異なっている、と比較して示しました。5000ウォン紙幣に描かれている李珥(イ・イ)=別名:李栗谷(イ・ユルゴク)=の肖像は、標準のものは以堂・金殷鎬(キム・ウンホ)画伯が、紙幣用は金画伯の弟子、一浪・李鍾祥(イ・ジョンサン)画伯が描いたと説明しました。申師任堂の肖像も、標準のものは金殷鎬画伯、紙幣用は李鍾祥画伯が描いています。
しばらく説明を聞いた後、チェ会長は「こうしてあらかじめ説明をしてくれれば、紙幣の中に標準の肖像がそのまま入らなければならないとは考えなかった。韓国銀行の立場を尊重する」と語り、帰っていきました。
これに先立ち、3日には申師任堂の実家である平山申氏の宗親会が幹部会を開きました。平山申氏大宗会の申正洙(シン・ジョンス)会長は、記者会見で「烏竹軒に保管されている標準の肖像と紙幣の中の姿が違っていれば、混乱を招く恐れがある。紙幣の中の申師任堂の姿が標準の肖像と異なっているのは遺憾」と語りました。しかし申会長は、「とはいえ、試作品まで作って国が既に決定した事案を、覆すことはできない。韓国銀行に遺憾の意を表明する方向でまとめることにした」と語りました。
5万ウォン紙幣の肖像を描いた一浪・李鍾祥画伯も、今回の問題で気が気ではありませんでした。李鍾祥画伯は記者に電話をかけ、「紙幣用の肖像が芸術的に立派な価値を持っているということを、よく理解していただきたい」と話しました。さらに李画伯は、「普段から師匠(金殷鎬画伯)は“(申師任堂の標準の肖像には)憂いが感じられ、見ていて心が痛む”と言っていた。それで今回、作業をしながら師匠の心残りを解いて差し上げた」と語りました。申師任堂の実際の顔を知る者はいない。標準の肖像を描いた金画伯も、夢の中で申師任堂の顔を見て描いた、という話が伝わっています。そういうわけで、李画伯も芸術的想像力を発揮することができたというわけです。
パン・ヒョンチョル記者
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