第1四半期の成長率、マイナス5%割れか
韓国の今年第1四半期(1-3月)経済成長率がアジア通貨危機当時の水準のマイナス5%にまで落ち込むとの観測が相次いで示されている。
許賛国(ホ・チャングク)韓国経済研究院経済研究本部長は4日、「世界的な景気低迷が予想より長期化している。第1四半期の成長率はマイナス7-マイナス8%に落ち込む可能性もある」と指摘した。韓国経済研究院は今年通年の成長率見通しも、当初のプラス2.4%からマイナス2-マイナス4%へと下方修正する構えだ。
このほか、韓国開発研究院(KDI)はマイナス4-マイナス5%、LG経済研究院はマイナス5-マイナス6%をそれぞれ予想している。
LG経済研究院のイ・グンテ研究委員は「世界的に実体経済の低迷が本格化し、輸出不振に加え、内需景気が急速に悪化している。当面は景気後退基調が続く」と予測した。韓国は通貨危機直後の1998年第1四半期に成長率がマイナス5.3%に成長率が落ち込み、通年ではマイナス6.9%を記録した。
各シンクタンクは景気回復の時期についても、当初予測より遅れるとみている。KDIのイ・ジェジュン研究委員は「当初は第1四半期か第2四半期に底入れし、下期から回復するとみていたが、現在は確信を持てない。米金融不安が広がり、景気見通しの不確実性も高まっている」と述べた。韓国経済研究院と金融研究院は、韓国経済が回復に転じるのは来年になるとみている。金融研究院の申竜相(シン・ヨンサン)マクロ研究室長は「今年第4四半期に成長率がプラスに転じることはあり得るが、景気低迷局面からの脱出は来年にならないと期待できない」と見通した。
国際通貨基金(IMF)は今年の世界経済の成長見通しを当初の0.5%から下方修正する構えだ。IMFのドミニク・ストロス・カーン専務理事は3日、米ワシントンでテレビ会見し、「世界経済の成長見通しを4月にも下方修正する。(従来の予測値の)0.5%と0%の間にはもはや余裕がない」と述べ、予測値がマイナスに転落する可能性を示唆した。
金栄慎(キム・ヨンジン)記者
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