ニュース特報

2009年03月05日号

【政治と金】
第一秘書逮捕が逮捕されたことについての小沢民主党代表の言い分と本誌編集長のコメント


●読売新聞記事要旨
 読売新聞は3日付の夕刊で「小沢氏「適正に処理」検察を批判、辞任否定」という見出しで次のような要旨の記事を掲載した。
「総選挙が取りざたされているこの時期において、非常に政治的にも法律的にも不公正な国家権力の行使と感じている」
 会見中、小沢代表は捜査について何度も「不公正」「異常な手法」などと顔を赤くしながら強い口調で繰り返した。時折、疲れた表情を見せながらも、「この種の問題で逮捕・強制捜査というやり方は民主主義を危うくすると考えている」「こじつけたような理由で検察権力の発動は非常に公正を欠くと思う」と語り、検察当局と真っ向から対決する姿勢を前面に出した。
「政治資金に関してはすべてオープンにしている。収支を全部公開しているのは私だけではないか」と胸を張る場面もあり、「起訴などないと信じております」「遠からず嫌疑は晴れると信じている」とも語った。

●国沢幹雄前社長、法人としての西松も
 東京地検特捜部は2月10日、準大手ゼネコン「西松建設」裏金持ち込み事件で、外為法違反罪で、前社長国沢幹雄容疑者(70)を東京地裁に起訴した。併せて法人としての同社も略式起訴した。
 東京簡裁は24日付で、「西松建設」裏金持ち込み事件で、外為法違反罪で略式起訴された法人としての同社について、罰金100万円の略式命令を出した。
 起訴状によると、前社長国沢幹雄被告(70)ら3人は同社業務に関し、2006年2月から07年8月までの間、海外の裏金計7000万円を無届けのまま国内に持ち込んだ。

 東京地検特捜部は3日、政治資金規正法違反容疑で、民主党の小沢一郎代表の公設秘書で資金管理団体「陸山会」の会計責任者、大久保隆規容疑者(47)と、西松前社長の国沢幹雄容疑者(70)=外為法違反で起訴=ら3人を逮捕。

●本誌編集長のコメント
「特捜部は国沢被告の捜査の過程で、大久保容疑者と国沢容疑者らの政治資金規正法違反の被疑事実を掴んだ。それで3人を逮捕した。公正な検察権の行使である。
 小沢氏は「政治資金に関してはすべてオープンにしている」と言っておられるが、検察がとがめているのは「西松が陸山会に企業献金をした、大久保容疑者はそれを認識していながら、政治資金収支報告書に2つの政治団体からの献金と記載、ウソの報告をした」ことだ。問題にしている方とされている方が噛み合っていない。
 証拠がなくて逮捕したのなら問題だが、証拠があっての逮捕なら公正な検察権の行使だ。小沢氏の検察批判はおかしい。

 大久保代表は西松に外為法違反で家宅捜索が入った時から火の粉は自分にふりかかる恐れがでてきたと思っていたはずだ。特捜部は確実に起訴する」

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