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【集う】小林・益川理論とその検証シンポジウム(東京都千代田区の日比谷公会堂)
昨年10月、日本を元気にするニュースが列島を駆け抜けた。物理学3、化学1の計4人の日本人(1人は米国籍)によるノーベル賞受賞−。
このとき、物理学賞を共同受賞した小林誠・高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授と益川敏英・京都産業大教授の「小林・益川理論」を知ってもらおうと、2月21日、大学共同利用機関法人・高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)によるシンポジウムが開かれ、約1500人が詰めかけた。
小林氏は、「何度も同じような話を聞いていると、そのうち分かったような気がしますから…」と会場の笑いを誘った上で、スウェーデン・ストックホルムでの受賞記念講演を日本語で再現。受賞理由となった「自然界に少なくとも3つのクォーク(素粒子)ファミリーが存在することを予言する対称性の破れの起源の発見」の経緯や背景を講演した。
日本では、若者の“理科離れ”が指摘されて久しい。物理学も例外ではないが、東京大学大学院の相原博昭教授は「小林・益川理論」の実験共同代表者としての体験を披露しながら、「紙と鉛筆で証明できる数学と違い、物理学は実験による証明が必要で莫大(ばくだい)な金がかかる。だからこそ思いがけない発見もある」。
評論家として小林氏や素粒子実験を10年あまりも取材している立花隆氏は「現在の物理学の標準理論は最終理論ではあり得ない。宇宙も暗黒エネルギーが72%、暗黒物質が23%で、見える宇宙はたったの4%でしかない」と物理学の課題を提示した。
同機構の生出勝宣教授を加えたパネルディスカッションでは、昨年7月に亡くなった物理学者、戸塚洋二博士による「スーパー(ニュートリノ観測装置など次世代実験装置)ができたらノーベル賞は、2個でも3個でもきますよ」との言葉が紹介され、会場は大いに沸いた。(押田雅治)
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