2009年3月4日 18時56分更新
おととし、福岡市で暴力団・道仁会の当時の会長をけん銃で撃って殺害した罪に問われた暴力団員の男に、福岡高等裁判所は、1審より重い無期懲役を言い渡しました。
この事件は、おととし8月、福岡市の路上で暴力団・道仁会の松尾義久会長(当時56)がけん銃で撃たれて殺害されたもので、対立する暴力団・九州誠道会に所属する岡久伸被告(39)が殺人などの罪に問われました。
裁判で岡被告は、単独の犯行と主張していましたが、1審は去年3月、「対立抗争の中で行われた組織的な犯行で、地域社会に与えた恐怖は計り知れない」として、懲役30年を言い渡し、双方が控訴していました。
4日の判決で、福岡高等裁判所の松尾昭一裁判長は、「極めて反社会的な犯行」と指摘したうえで、「犯行は自分で決めて行ったと所属する暴力団を守るための不合理な供述をしており、反省しているとは言い難い。
警察に出頭したことなどを考慮しても、懲役30年の1審判決は軽すぎる」として、検察側の求刑どおり無期懲役を言い渡しました。