韓国の病院、外国人患者の受け入れ態勢不十分
保健福祉家族部の全在姫(チョン・ジェヒ)長官が外国人記者らに対し、「韓国の医療サービスはサムスン、LG電子の製品と同じくらい競争力がある」と述べ、外国人患者が韓国に治療を受けにくるよう勧めた。
同じ時間、ソウルのS大学病院の外国人診療センターの待機室では、40分ほどウトウトしていた米国人のメリッサ・ローさん(41)が英字新聞を読み始めた。「2時間以上待っている」とややイライラしている様子だった。
皮膚炎と円形脱毛症を患うローさんはこの日9時5分に予約をし、病院を訪れた。予約時間までに病院に到着したが、病院側から「少し待ってほしい」と言われ、50分ほど待っていた。10時ごろ英語ができる看護師の案内で5分間問診を行い、待機室に戻ってきた。そしてその後、再びかなりの時間待たされた。
ここには外国人専門の医師がいない。そのため英語ができる看護師3人が、外国人が来るたびに受付や案内、治療中の通訳を担当するため、対応に時間がかかる。
政府は2010年までに外国人患者10万人を誘致し、約1兆ウォン(約634億円)の収入を得るという意欲的な目標を立てたが、現実との乖離は大きい。全国44の大病院のうち、外国人専門医師や24時間緊急コールセンターを備えている病院は4-5件にすぎず、国際病院認証機構(JCI)認証を獲得しているのは延世大セブランス病院だけだ。また、患者の家族が滞在する低価格の宿泊施設を備えている病院はない。
しかも医療事故が発生した際、紛争を処理する法的根拠がなく、6カ月以上の長期滞在ビザの発行も難しい。
再びS大学病院。11時40分ごろ到着した外国人患者は20分以上待ったが、「昼食時間なので午後1時に来てほしい」という看護師の言葉にあきれ、病院を去った。これを見守っていたローさんはあきれた表情でこう言った。
「わたしは患者だから、我慢しないとね」
- ソウル新村のセブランス病院で案内を受ける外国人たち。今年5月から営利目的での外国人患者の受け入れが可能になったが、韓国国内の病院の受け入れ態勢の整備はまだ不十分と指摘されている。/写真=イ・テギョン記者
オ・ユンヒ記者
キム・ギョンファ記者
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