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強姦、強制わいせつの認知件数は2004年以降減少に転じている。

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終電で下半身露出 53歳短大教授逮捕 公然わいせつ容疑 岡山県警

 電車内で女子大生に向かって下半身を露出したとして、岡山県警倉敷署は4日、公然わいせつ容疑で、倉敷市立短期大学教授、平山諭容疑者(53)=倉敷市笹沖=を逮捕した。「まったく覚えがない」と否認している。(産経新聞)
[記事全文]

◇同じ話題の記事
女子大生らに下半身露出10分、倉敷市立短大教授が山陽線で - 読売新聞(3月4日)

倉敷市立短期大学 - 公式サイト

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性犯罪での罪と罰

性犯罪と一言で言っても、犯した罪の重さによっては、科料、拘留、罰金刑から死刑まで刑罰にも幅がある。

刑法に規定されてある罪

死刑の規定がある罪
死刑が規定してある罪の公訴時効は25年刑事訴訟法第250条第1号
罪名該当法法定刑
強盗強姦致死罪刑法第241条死刑、無期懲役
無期懲役刑の規定がある罪
無期懲役の規定がある罪の公訴時効は15年刑事訴訟法第250条第2号
罪名該当法法定刑
強盗強姦罪刑法第241条無期懲役、7年以上の有期懲役
集団強姦致死傷罪刑法第181条第3項無期懲役、6年以上の有期懲役
強姦致死傷罪刑法第181条第2項無期懲役、5年以上の有期懲役
強制わいせつ致死傷罪刑法第181条第1項無期懲役、3年以上の有期懲役
有期懲役刑の規定がある罪(期限の上限を定めてない罪)
期限の上限を定めてないので、「長期15年以上の懲役に当たる罪」になり公訴時効は10年刑事訴訟法第250条第3号
罪名該当法法定刑
集団強姦罪刑法第178条の24年以上の有期懲役
強姦罪刑法第177条3年以上の有期懲役
準強姦罪刑法第178条第2項3年以上の有期懲役
懲役刑の規定がある罪(期限の上限を定めてある罪)
10年以下の懲役刑が規定されているので、「長期15年未満の懲役に当たる罪」になり公訴時効は7年刑事訴訟法第250条第4号
罪名該当法法定刑
わいせつ目的略取誘拐罪刑法第225条1年以上10年以下の懲役
強制わいせつ罪刑法第176条6月以上10年以下の懲役
準強制わいせつ罪刑法第178条第1項6月以上10年以下の懲役
懲役刑以外にも罰金などの刑の規定もある罪
懲役刑が規定されているが、3年以下、2年以下、6月以下と罪が「長期5年未満の懲役に当たる罪」になるので公訴時効は3年刑事訴訟法第250条第6号
罪名該当法法定刑
住居侵入等の罪刑法第130条3年以下の懲役、
10万円以下の罰金
わいせつ物頒布等の罪刑法第175条2年以下の懲役、
250万円以下の罰金、科料
公然わいせつ罪刑法第174条6月以下の懲役、
30万円以下の罰金、拘留、科料
  • 法定刑で複数の刑が規定してある罪は、重い刑から順に表記してある。

(性犯罪行為での)法律違反の罪

性犯罪と言われる犯罪行為は、刑法(明治40年4月24日法律第45号)の罪の規定以外にも、職業安定法(昭和22年11月30日法律第141号)に有害業務紹介児童福祉法(昭和22年12月12日法律第164号)に児童に淫行をさせる行為を禁止する規定があり、売春防止法(昭和31年5月24日法律第118号)、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成11年5月26日法律第52号)などの法律にも禁止行為、罰則規定が定めてある。

罰則規定に違いがある罪

国が定める法律とは別に、各都道府県が独自に定める条例にも、痴漢行為や盗撮行為、淫行など、性犯罪と言われる犯罪行為に関する規定があるが、各都道府県条例違反行為をした場合には、該当する都道府県条例の規定が適用されるため、同じ行為の罪であっても罰に軽重が出てくるのが実情である。

公訴時効について

凶悪犯罪に関わる罪や規定を重罰化した刑法等の一部を改正する法律(平成16年法律第156号)(平成17年1月1日施行)では、性犯罪の刑法第二十二章 わいせつ、姦淫及び重婚の罪も大幅に改正されているが、これらの刑法改正に伴い、刑事訴訟法第250条の規定も、死刑、無期刑、15年以上の懲役・禁固刑など凶悪な犯罪行為に当たる罪については改正し、時効期間を長くしてある。
そして、性犯罪の強姦罪、強制わいせつ罪などは、親告罪(刑法第180条)でもあり、公訴を提議するのに告訴を必要とする。公訴時効成立以降では、例え告訴したとしても公訴を提議できなくなる(相手の行為の罪を問えなくなる)ので、公訴時効期間に対する注意が必要である。

性犯罪行為に対する裁判での量刑例

裁判では、罪に対して、いろいろな情状を考慮し、罰が決められている。
罪名別量刑例
併合罪の場合は、性犯罪での罪が一番重い罪での分類
性犯罪と殺人行為の場合の量刑例
殺人と性犯罪(観念的競合の場合も含む)行為を犯した被告の罪に対する量刑は、強盗殺人行為を犯した被告の罪に対する量刑と同様に、重い刑罰が選択される傾向が、凶悪犯罪に関わる罪や規定を重罰化した改正刑法(平成17年1月1日施行)以降にはある。

性犯罪被害者の救済・支援

犯罪被害者などを救済・支援するために、いろいろな法が制定されている。
犯罪被害者の方々へ - 検察庁

性犯罪被害者への対応 - 警察庁

犯罪被害者参加制度

(2008年12月1日施行された改正)刑事訴訟法第316条の33の規定により刑事裁判に犯罪被害者などが参加できるようになったが、これも犯罪被害者等の権利保護策の一つになる。

 故意の犯罪行為により人を死傷させた罪
 刑法第176条から第178条まで、第211条第1項、第220条又は第224条から第227条までの罪
 前号に掲げる罪のほか、その犯罪行為にこれらの罪の犯罪行為を含む罪(第一号に掲げる罪を除く。)
 前三号に掲げる罪の未遂罪

刑事訴訟法第316条の33

性犯罪では、強盗強姦致死傷罪、強姦致死傷罪、強制わいせつ致死傷罪、強盗強姦罪、(準)強姦罪、(準)強制わいせつ罪、わいせつ目的略取誘拐罪などが対象となる。

弁護士相談

弁護士会とは

法律相談と代理人(弁護人)の依頼は別であるため、例えば、法律上の意見を法律の専門家に聞いてみたい場合など、相談だけでも可能である(基本的には有料であるが、相談内容・相談時間などを限定して無料相談をしている場合もある)。
刑事訴訟法第316条の33施行により犯罪被害者等が刑事裁判に参加できるようになったが、代理人として弁護士に依頼することも可能なので、犯罪被害者等代理人の弁護士を探している場合や、容疑者として逮捕・送検などされ、刑事弁護士を必要としている場合には、受任可能な弁護士の紹介などもしている。

高等裁判所管区別弁護士会

  • 高等裁判所は、全国に8箇所の高裁(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)、6箇所の高裁支部(秋田、金沢、岡山、松江、宮崎、那覇)、知的財産の係争専門に東京高裁の特別支部として、知的財産高裁が設置してある。尚、都道府県の振り分けは、裁判所の高等裁判所管区、検察庁の高等検察庁管区、法務省の矯正管区共に同じである。
弁護士と言っても万能ではない。民事訴訟が得意な弁護士もいれば、刑事事件が得意な弁護士もいる。刑事事件の裁判では、刑事事件を得意とする刑事弁護士が必要不可欠であり、裁判によっては、第一審で終わらず、高裁になる場合も多い。代理人(弁護人)を選任する場合には、刑事事件を得意とする刑事弁護士であると共に、高裁になった場合も含めて考慮する必要がある。

性犯罪の分類

ウィキペディアの性犯罪で、概説や分類、問題点などについて解説している。

暴力的性犯罪

強盗強姦、強姦、強制わいせつ、わいせつ目的略取・誘拐

それ以外の性犯罪

色情狙いの窃盗、公然わいせつ、児童買春、淫行、のぞき・つきまとい、卑猥な行為、痴漢

痴漢について

痴漢の現状

神奈川県警察本部によると、特に電車内で女性が被害者となる性犯罪が発生しやすく、取りしまりを求める声が多い一方で、羞恥心などから被害の届け出や相談が非常に少ないという。また、痴漢被害を受ける男性も意外といる。

痴漢対策

鉄道会社などの取り組み
  • 女性専用車両の導入(女性専用車両であっても男性の障害者も乗車可能である)

個人でできる予防策

空いた電車内での注意
早朝や深夜など乗客が少ない電車内(グリーン車など)での被害が報告されている。
All About「防犯」ガイド記事では、予防策として
  1. SOSボタン(防犯ブザー)付近の指定席を予約する - 車両の前後や連結部付近にSOSボタンがある場合が多い
  2. 通路側の席に座る - 窓際の席に座る(隣の通路側座席が空いている)と不審者を招きやすい
  3. 窓際の座席に同伴者がいるようにカムフラージュする - 窓側の座席のリクライニングを倒し、読みかけの雑誌や新聞を置く
と解説している。
密室のエレベーターでの注意
マンションのエレベーター内で不審者による抱きつき、露出や痴漢行為などの被害が報告されている。
All About「防犯」ガイド記事「密室のエレベーターで襲われないために」では、
  1. 周囲を見回して、不審者の有無を確かめる - 自宅マンションへの帰り道、マンションのエレベーターホール周辺を注視する
  2. ドアが開いても即乗り込まない - 中から不審者が飛び出してくる可能性もある
  3. 乗る際は「閉」ボタンを押して、誰も乗り込んでこないことを確認してから、降りる階のボタンを押す - 不審者に自宅階を知られないようにする
と解説している。
侵入強姦被害を防ぐ知識と智恵
All About「防犯」ガイド記事では、連続婦女暴行(強姦)事件の犯行手口から被害を招く点を挙げ、注意を喚起している
  1. オートロックを過信してはいけない - 居住者に安全性を望む女性が多いので、ターゲットになりやすい
  2. 窓を開け放したままではいけない - 開け放した窓は侵入者を招く
  3. 住人が訪ねて来てもドアを開けてはいけない - 住民を装って訪問する場合がある
  4. 玄関ドアの施錠し忘れに注意 - 不審者はドアノブを回して、施錠していない部屋を探している

痴漢えん罪

痴漢犯罪の増加に伴い、冤罪のトラブルも多数報告されている。夕刊フジBLOG「痴漢冤罪から身を守れ!」で、痴漢に間違えられないための以下の5か条を紹介している。
  • ドア付近や車両の隅に立たない
  • つり革・手すりは両手で持つ
  • 女性の側に立たない
  • 物は棚に上げる
  • 誤解されるような態度を取らない
痴漢冤罪事件で受けた損害の請求ができるかについては、以下が参考になる。

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