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“麻生切り捨て”小泉元首相が痛烈批判!

郵政民営化推進派の会合で、あいさつする小泉純一郎元首相
郵政民営化推進派の会合で、あいさつする小泉純一郎元首相
Photo By 共同

 自民党の小泉純一郎元首相は12日、郵政民営化推進派の会合に出席し、麻生太郎首相の民営化見直し発言について「笑っちゃうくらい、ただただあきれている」と痛烈に批判した。定額給付金を支給するための08年度第2次補正予算関連法案に関しても「3分の2を使ってでも成立させなければならない法案だとは思っていない」とバッサリ。依然として大きな影響力を持つ小泉氏の“麻生切り捨て”発言により、党内の麻生降ろしの動きが本格化しそうだ。

 夕刻の永田町に衝撃が走った。これまで沈黙を守ってきた小泉元首相が公然と麻生批判を行ったことで、首相の求心力がさらに低下するのは必至の情勢だ。

 小泉氏は「最近の首相の発言について、怒るというよりも、笑っちゃうくらい、ただただあきれている」と怒りをにじませ、「首相の方針に批判的な意見を若手が出すと、執行部は“後ろから鉄砲を撃つな”と抑え込みにかかるけどね、最近の状況は(次期衆院選で)戦おうとしている人たちに首相が前から鉄砲を撃っているんじゃないか」と痛烈批判を展開した。

 さらに麻生首相の発言のブレについても言及。「政治に一番大事なのは信頼感。首相の発言に信頼感がなければ選挙は戦えない」と強調し、「(民営化に)賛成ではなかった」とした首相に“失格”の烙印(らくいん)を押した。

 定額給付金を支給するための08年度第2次補正予算関連法案について「この法案が3分の2を使ってでも成立させなければならない法案だとは思っていない」とし、衆院再議決に慎重な考えを表明。「あのとき賛成したけど実はそうじゃなかったと言いたくないから」と皮肉り、再議決での造反の可能性も示唆した。

 党内で給付金に対する反発は根強く、「小泉チルドレン」と呼ばれる若手議員らが元首相から造反のお墨付きを得たと受け止め実行に移せば、政権は立ち往生しかねない。この法案が成立しない場合、定額給付金支給を求める公明党が反発し首相の責任問題に発展する可能性が大で、「解散に打って出なければ退陣に追い込まれる」との見方も出ている。

 この日の会合は小泉氏や中川秀直元幹事長らでつくる「郵政民営化を堅持し推進する集い」の役員会。武部勤元幹事長、小池百合子元防衛相ら小泉政権の中核ともいえる大物議員計18人が参加した。

 小泉発言を受けて麻生首相は同日夜、「批判があるのはうかがっている。発言は慎重にします、という話をさせていただいた」と渋い表情で語った。

[ 2009年02月13日 ]

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