« 郵政の犬、吠える | メイン

2009/03/04

クトゥルー神話と堤康次郎

クトゥルー神話の本―恐怖作家ラヴクラフトと暗黒の宇宙神話入門 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica エソテリ) クトゥルー神話の本―恐怖作家ラヴクラフトと暗黒の宇宙神話入門 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica エソテリ)
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2007-09

むかし、「幻想と怪奇」という雑誌があった。創刊号だけは三崎書房から出て、二号目からは別の版元だったと思うんだが、おいら、全6巻揃いで持ってます。当時、一冊ずつ買い集めたんだが、1972年頃だったかな。こないだウチの奥さんがヤフオクで入札しようとしていたので「二階に全巻揃ってるぞ」と教えてやったんだが、おいら、どっちかつうとラブクラフトよりアーサー・マッケンが好きなんだが、アーサー・マッケンには「方向性さえブレなければ、思わせぶりだけでも長編が書ける」という真実を学び、なので、おいらの長編デビュー作は、「処女喪失まで200ページかかる」という壮大なエロ小説でした。まぁ、マッケンとかフランス文学とかは、そんなもんなんだけどね。




で、話はラブクラフトです。クトゥルー神話です。とりあえずパイレーツ・オブ・カリビアンに出てきた蛸坊主を思いだしましょう。はい、コレですね。
Movie Masterpiece パイレーツ・オブ・カリビアン / ワールド・エンド デイヴィ・ジョーンズ (1/6スケールフィギュア) Movie Masterpiece パイレーツ・オブ・カリビアン / ワールド・エンド デイヴィ・ジョーンズ (1/6スケールフィギュア)
価格:¥ 22,001(税込)
発売日:2008-05-25
コレ、何なんですかね? 少なくともニンゲンには思えないんだが、顔が蛸です。手がザリガニなんだが、それはさておき。

クトゥルフ神話においては、クトゥルフというのは「水」の象徴であり、
タコに似た頭部、イカのような触腕を無数に生やした顔、巨大な鉤爪のある手足、ぬらぬらした鱗に覆われた山のように大きなゴム状の身体、背にはコウモリのような細い翼を持つ。
Wikipediaにはそう書いてありますね。そうですか、デイビィ・ジョーンズの中の人はクトゥルフさんだったのですね。Wikipediaにはクトゥルフさんのご尊顔が掲載されているので見ていただくと、確かにデイビィ・ジョーンズそっくりさんです。で、クトゥルフさんには日本名があって、
九頭龍といいます。九頭龍と書いて「クトゥルフ」と読む。筋が通ってますw で、九頭龍とは何かというと、日本では
水を司る」神さまだと言われてます。つまり「水神さん」ですね。あちこちにあるんだが、有名どころでは戸隠神社の地主神がそうだったりするんだが、なんといっても、箱根の九頭龍神社というのが有名です。

箱根の九頭龍神社というのは、今では箱根神社の境内にも出店があるんだが、本家は芦の湖畔です。月次祭の13日には元箱根から参拝船が出ていて便利なんだが、湖尻から歩いても20分くらいだそうで、むかしはあまり知られてなかったんだが、TV番組とかで強力な
パワースポットとして紹介されたため、参拝者が増えたらしい。何故か、今では「縁結びの神さま」とされていて、若い女性の参拝者も多いようです。

さて、ここまでが今回のネタフリです。ここまでが基礎知識で、話はここから始まるんだが、むかしむかしあるところに
堤康次郎という人がおりました。日本のあちこちで不動産開発やった人なんだが、なかなかカネを払ってくれなかったというので伊豆半島ではあまり好かれてませんw で、この人の出世の糸口になったのが箱根なんだが、箱根にいくつもあった渡船業者を統合して観光渡船事業なんぞやるわけだ。通称「箱根山戦争」と呼ぶんだが、堤康次郎は東急の五島慶太とバトルを繰りひろげる。五島慶太という人は、通称「強盗慶太」と呼ばれます。堤は「ピストル堤」だな。

おいらのオヤジというのは貧乏で小学校しか出てないんだが、13歳から堤康次郎のところで働いてました。伊豆長岡の、今の三養荘のところに堤の妾だった婆さんが住んでいたんだが、そこで書生やったり、箱根観光船で修理工やったりしていたらしい。堤康次郎という人は怖い人で、突然あらわれて、掃除が行き届いてなかったりするとステッキで殴ったそうで。まぁ、その頃の堤康次郎といえば、日本中を荒らし回ったバリバリですね。で、この人が日本中に名を轟かせるほどの存在になったのは、
箱根の九頭龍神社のパワーを身に付けたからだ、という説があります。箱根神社というのは昔から今に至るまで立派な建物を構えているんだが、そのルーツになった箱根元宮とか九頭龍神社というのは、建物がなかったわけです。そこに堤康次郎が立派な建物を寄進した。西武グループの発展のルーツは、この、箱根神社と九頭龍神社への信仰にある、という説もあるんだが、実は昔から
「箱根を制する者は日本を制す」という言葉がありまして、あの吉田茂もよくお参りしていたらしい。麻生さんはお参りしているのかね? 民主党も、政権取るつもりだったら、九頭龍神社にお参りした方がいいかも知れないです。

コメント

私も今のかみさんと付き合い始めて1ヶ月半で湖畔の小田急山のホテルに宿泊して
九頭龍神社をお参りしたお陰でさらに1ヶ月後には子供が出来て
出来ちゃった結婚になりました、えええ。
パワーもらいすぎましたわ。

クトゥルフ神話楽しいですよね。
きっかけを作ってくれた日野先生に感謝してます。
まぁ野次馬の旦那もからんでるわけですがw

ちなみに恐怖のモンスターはモロですよね。
あ、ちがいます?

野次馬さんらしい読みごたえのあるエントリーですね。
クトゥルーから九頭竜神社と来て、今の政局とはw
こういった話の展開は大好きです。

ラブクラフト本人は、オカルトの類を一切信じてなかったから
純粋に恐怖を追求したストーリーと神話体型を確立できた、
・・・ってのはなかなか興味深いと思います。

>「二階に全巻揃ってるぞ」と教えてやったんだが、

東京地検特捜部に対する野次馬さんの強い主張が感じられます。

このサイトで「二階」が「second floor」の意味で使われているのを初めて見たような気がします(笑)

息子も従業員に手を出してたって話があるけどこのひとは
パーフェクト種牡馬辞典に載せてもいいくらい子供残してる
そうですね。100人以上いたって話ですが・・・

まくらだけで一冊分に相当する原稿を書こうとした青山二郎は、あながち間違ってはいなかった可能性があるんですね。

九頭竜=ヤマタノオロチ=暴れ川 → 治水整備 → 公共事業 → 利権でウマー っていう理解でいいすかあ?

わお。
ここでクトゥルーの名を目にするとは思わなんだ。
しかも「幻想と怪奇」6冊お持ちとはお目が高い!さすがです。
たしか全部で12冊ぐらい出てませんでしたっけ?記憶違い?

全然関係ありませんが、九頭龍というと字面から、つい今はなき香港の九龍城を連想してしまいます。

クトゥルフと九頭龍の結びつけにちょいニヤリ。
水つながりではあるけど流石にべつもん過ぎる(笑)

九頭龍とクトゥルフを結びつけた作品は、学研から出てます。
邪神たちの2.26という本で、魔導書ネクロノミコンなどとともに、10年以上前に発刊。
中々面白い物で。

コメントを投稿

コメントはエントリー投稿者が承認するまで表示されません。