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【栃木】

同乗の女に有罪判決 宇都宮の引きずり死亡事故 「都合を優先させた」

2009年3月4日

 宇都宮市内で昨年末、女性が飲酒運転の車にはねられ、約七百メートル引きずられて死亡した事故で、車の助手席に乗っていたとして道交法違反(同乗)の罪に問われた同市の元ペットショップ店員八反恵被告(26)の判決公判が三日、宇都宮地裁であり、井上泰人裁判官は「自己の都合を終始優先させた犯行」として求刑通り懲役一年六月、執行猶予五年を言い渡した。

 井上裁判官は「記憶を失うほどカラオケ店で飲酒を重ねたうえ、勤務先に向かうべく犯行に及んだ。犯行の背景となった不良な生活態度も厳しい非難に値する」と指摘する一方で「勤務先を失うなど社会的な制裁を受けている」などと述べた。

 弁護側は判決後、五年という長期の執行猶予が付いたことに「飲酒運転に対する現在の社会情勢を考えれば仕方ないと受け止めている。控訴するかは本人と相談する」とした。

 判決によると、八反被告は昨年十二月十七日早朝、知人の同市、無職田中英典被告(24)=自動車運転過失致死などの罪で公判中=が酒を飲んでいると知りながら、同被告の乗用車に同乗した。

 

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