小沢氏、献金「違法性ない」　辞任否定、捜査当局を批判

　民主党の小沢一郎代表は４日午前、党本部で記者会見し、準大手ゼネコン「西松建設」の違法献金事件で自身の公設秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕されたことについて、「私自身やましいこともないし、秘書の行った行為は政治資金規正法にのっとって適法に処理し、公にされた」と献金の違法性を否定した。その上で「それによってどうこうということを考えてない」と、引責辞任する考えはないことを強調した。

　小沢氏は会見で「（衆院）総選挙が取りざたされている時期に、異例の捜査が行われたことには非常に政治的にも法律的にも不公正な国家権力の行使だ」と検察当局を批判。

　「（逮捕された公設秘書の）嫌疑は遠からず晴れる。そのことによって私自身と民主党に対する国民の疑念は晴らすことができる。その意味でおわびする理由は見当たらない」と、国民の理解は得られるとの考えを示した。

　また、献金はあくまで政治団体からの献金という認識で受領したと説明し、「私も秘書も、便宜供与とか、利益供与とか、まったくそういう事実はない」と強調した。

　これに先立ち、小沢氏は同党緊急役員会で、献金問題をめぐる経緯を説明し「選挙前の大事な時期に、秘書のことで大変迷惑をかけたことをおわびする」と陳謝。役員会では、今回の問題を小沢氏の進退に発展させないことを確認した。

　ただ党内には、中堅・若手議員を中心に、小沢氏の下で次期衆院選を戦うのは不利との見方もあり、捜査の進展次第で代表辞任論が広がる可能性はある。

（中日新聞）