宇都宮市の交差点で昨年12月、女性が乗用車にはねられ、約700メートル引きずられて死亡した事故で、飲酒運転の車に同乗したとして道交法違反罪に問われた宇都宮市清原台、ペット専門美容師、八反恵被告(26)の判決公判が3日、宇都宮地裁で開かれた。井上泰人裁判官は懲役1年6月、執行猶予5年(求刑懲役1年6月)の判決を下した。
判決で井上裁判官は「自己の欲求と都合を終始優先させた犯行経緯は一貫して自己中心的なもの」と述べ、「突如一命を奪われた被害者、遺族の受けた苦痛は察するに余りあり、飲酒運転に対する認識は問題がある」と指弾。一方、「勤務先を失うなど社会的制裁を受け、反省も示している」と執行猶予の理由を説明した。
判決によると、八反被告は昨年12月17日午前6時15分ごろ、宇都宮市陽東、無職、田中英典被告(24)=自動車運転過失致死罪などで公判中=が酒気を帯びていることを知りながら、車を運転して勤務先まで送っていくことを依頼し、同乗した。
判決後、八反被告の弁護人は「判決は飲酒運転に対する社会の目を反映させたもので、厳しい判決はしかたがない。今後の対応は本人、家族と相談したい」と話した。
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