河村建夫官房長官は4日午前の記者会見で、民主党の小沢一郎代表が記者会見で公設秘書の逮捕を「国家権力の乱用」などと非難したことについて「きわめて理解に苦しむ。政権交代を標榜する野党第一党の代表が国民に説明する言葉だろうか。遺憾だ。検察は適正な法と証拠に基づいてやっている。日本は成熟した法治国家だ」と批判した。
河村氏は、小沢氏が民主党代表職を辞任しない意向を公言したことについては「民主党の意志で、コメントは控える」と語った。また、西松建設サイドから複数の自民党議員に献金が行われていることには「適正に処理していると聞いている。今後のことは議員が個々に対処することだ」と述べた。
また、自民党の大島理森国対委員長も同日午前、国会内で記者団に「公正なルールにのっとった捜査と信じており、民主主義を否定する発言は遺憾だ」と明言。「確かな証拠でものをいうならまだしも、一方的にそう仰るのは残念だ。大政治家なので、必要ならさらに説明されると思う」との認識を示した。公明党の漆原良夫国対委員長も「(小沢氏が)国家権力の乱用のようにいわれるのは違和感を持った」と不快感を隠さなかった。
これに先立ち、自民、公明両党の幹事長、国対委員長らが4日朝、都内のホテルで会談し、当面は民主党の対応を見守る方針を確認した。出席者によると、会談では公明党側から「自民党に献金を受け取った議員がいる可能性もあり、小沢代表と同じことにならないか」と危惧(きぐ)する声もあがったという。
また、自民党の村田吉隆国対筆頭副委員長は4日朝の記者会見で5、6両日の参院予算委員会において、今回の事件を追及する考えを表明した。
【関連記事】
・
大島自民国対委員長、「公正な捜査だ」 小沢発言を批判
・
小沢氏会見に「明らかに強弁だ」「まったくピント外れ」
・
与党幹部ら「民主の対応を見守る」
・
低支持率“吹っ飛んだ”意気上がる自民勢
・
与野党選挙戦略にも重大影響 早期解散説も