2月17日に診療を始めたばかりの鎌倉市医師会立産科診療所「ティアラかまくら」の雨森良彦所長(77)が辞意を表明した。スタッフ人事への不満が理由とみられるが、診療には影響はないという。
雨森所長は元日赤医療センター副院長で、昨年9月、自ら所長に名乗りを上げた。他の常勤医師2人は、市の財政支援を受けて診療所を運営する医師会が見つけた。この人事権が医師会にあるのが原因らしい。
青山和義事務長によると、雨森所長は2月28日、ある助産師に「もう来ないから当直室の荷物を自宅に郵送してくれ」と依頼。今月2日は午前8時半に出勤、午前中の診療を終えてから帰宅した。
医師会は5日に臨時理事会を開き、所長解任を決める見通し。石渡徳一市長は「とりあえず平常の診療が行われるというので(今後の人事については)静観したい」と話している。【吉野正浩】
毎日新聞 2009年3月4日 地方版