宮脇健ショック、実の父親が逝ったよう…牟田悌三さん死去

　テレビドラマ「ケンちゃん」シリーズの父親役など映画、ドラマの名脇役として親しまれた俳優の牟田悌三（むた・ていぞう）さんが８日午後１１時３３分、虚血性心不全のため東京・目黒区の病院で死去した。８０歳だった。「ケンちゃん」で親子役を演じた俳優の宮脇健（４７）は「実の父親が逝ったよう」としのんだ。

　俳優の宮脇健は１０日、都内で本紙の取材に応じ、牟田さんの訃報（ふほう）に「実の父親が逝ったように感じます」と声を詰まらせた。

　７１年「すし屋のケンちゃん」から７７年「フルーツケンちゃん」まで父子役で共演。牟田さんの長男と同い年ということもあり、親しみを込め「お父さん」「ヤス（本名で旧芸名・宮脇康之）」と呼び合った。牟田さんの愛車ＢＭＷでのドライブや牟田さん宅でのパーティーが印象的といい、「優しさのかたまりのような人。声の温かさが焼きついている」と語った。

　約２０年前、宮脇が突然、牟田さん宅を訪れた時が最後。「僕がお父さん役、牟田さんが祖父役で、また『ケンちゃん』をやりたいなぁ」と酒を酌み交わしたという。現在、パラオでの事業にも携わり、１１歳と４歳の２児の父である宮脇。「子供を連れて会いに行こうと思っていたのに…」と別れを惜しんでいた。