2009年3月4日3時1分
07年7月の参院選で民主党・小沢代表に同行した大久保隆規容疑者(左)=青森市、松沢竜一撮影
ゼネコン関係者らは「岩手県内の工事は依然として『小沢王国』で自民党も太刀打ちできない」と口をそろえる。小沢代表の自民党時代から、小沢事務所は、岩手県内の建設業者だけでなく、仙台市に本拠を置く大手ゼネコンの東北支店などにも影響力を持っていたという。
小沢代表が自民党を離党した後もこの構図は続き、ゼネコン側は小沢代表の元秘書などに小沢事務所への口利きを頼むことがあったという。この状態が続いた背景について、あるゼネコンの元役員は「野党であるにもかかわらず、小沢事務所の意向を最大に尊重する役人が国にも県にも今でもいると、ゼネコン側が認識しているからだ」と指摘した。
大久保秘書は釜石市出身で地元高校を卒業後、同市議を経て99年の同市長選に立候補したが落選。その後、小沢代表の秘書になった。「小沢氏の権威をかさに着て恫喝(どうかつ)するようなタイプだった」と地元議員は話す。そんな大久保秘書が、数あるゼネコンの中で特に親しくしていたのが西松建設だったという。