2006年02月25日

●フィギュア・エキシビジョン


今朝、トリノ・オリンピックのフィギュアのエキシビジョンが行われたのを観た。




私は 以前『カタリナ・ビット』という記事で述べた様に、フィギュアの本戦を観るのも好きだけど、最も大好きなのは 闘いが終わった後で行われるエキシビジョンが大好きなのだ。


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このエキシビジョンとは ハッキリ言って、ショーであり競技では無い。


にも関わらず、競技の場であるオリンピックにおいて 唯一、競技ではない公式イベントとして存在するわけで このフィギュアのエキシビジョンは オリンピックだけに限らず、世界大会など大きなフィギュアの国際大会でも最終日に行われ、フィギュア・ファンの中には「本戦はどうでも良い、俺はエキシビジョンが観たいんだ」と公言して憚らないファンがいるほどで かくゆう私も それに近い。^^;


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しかし、今朝観て あらためて思ったけど、


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オリンピックのエキシビジョンは他の国際大会とは比べようもなく素晴らしいね。


選手達は 長い期間、オリンピックに勝つ為に必死で練習を積んでくる。


マスコミを筆頭に いろんなプレッシャーに責め立てられ、本戦ではミスをしないようにと いろんな緊張に縛られる。


だから、そんな場で「場の雰囲気を楽しむ」なんて真似は生易しい事では無く、どんなにリラックスして笑顔を浮かべていても やはり、どこかに張りつめたものがある。


たとえば、女子シングルで三位になったアメリカのコーエンは 哀しいかな、そんなプレッシャーに弱いようで 過去の大会でもそうだが、SPでは素晴らしい成績なのだが、本戦では緊張に負けたかの如く転倒するなどミスを連発してしまう。^^;


昔、1976年のインスブルック、1980年のレイクプラシッド大会に 渡部絵美という選手が日本から出場した。


特に1980年のレイクプラシッドの時には「絶対に金を獲ってくれるんじゃないか」という物凄い期待が彼女を押しつぶしたと言って良い。


私は いつも思うんだけど、なんで期待するならば 選手が万全の態勢で臨めるように そっと静かにほっといてあげないのだろう?と。


まぁ、世界で優勝するぐらいの選手になるためには ちょっとやそっとの取材攻勢やプレッシャーなんかに負けちゃいけない…というのは判らなくも無いが、ファンであるならば 選手の邪魔をしないのも大事なマナーだと考えるべきなんじゃないかな


で、結果的に1980年のレイクプラシッド大会に 渡部絵美は6位に終わる。


この時、4位に終わったのが スイスのデニス・ビールマンで 


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そう、今ではお馴染みのビールマン・スピンを世界で初めて 国際大会で披露した選手。


このビールマンこそ、「金メダル確実」と前評判の高かった選手だったが やはり、プレッシャーに負けたかの如き失敗を犯し、メダルを逃した。


ちなみに、今回の荒川静香で評判になった「イナバウア-」とは 昔、西ドイツの「イナ・バウアー」という選手が初めて行った技だから、「イナバウアー」と名が付き呼ばれているが、この「イナバウアー」というのは


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荒川のように仰け反った上半身の方に目がいってしまうようだけど、実は 身体全体のポーズが「イナバウア-」ではなく、


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下半身の形の事が「イナバウアー」で 試しにやってみると判るけど、左足のつま先を 身体の真左に向け、左膝を90度近くまで曲げる そして、右足を身体の後ろに出来るだけ膝を伸ばして下げ、右足のつま先は身体の真右に向ける… (右に回転する場合は 左右を逆に)


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その下半身の姿勢を維持して 出来るだけ直線的に左に平行移動する技を基本的に「イナバウアー」と呼び 荒川が見せる上半身を仰け反らせるポーズは 身体の柔らかさや美しさを表現するものなのであり、当然、難度が数段高いのだ。




さて…、1988年のカルガリー大会の時に 日本から 伊藤みどり、八木沼純子が出場し、特に その時の伊藤みどりは 今では多くの選手が見せる「トリプル・アクセル(3回転半ジャンプ)」を 当時、世界で初めて跳べる選手として大きな期待が寄せられた。


で、実は その時までフィギュアのコアなファン以外、フィギュアにエキシビジョンがある…と言う事を(国際大会でメダルを獲った選手がいなかった為)知られていなかったのだが、このカルガリーの時に有力選手だったカタリナ・ビットが 大会前のインタビューで なにげに伊藤みどりについて「観客はゴム・ボールがピョンピョン跳ねるのを見に来ているわけでは無い」と発言した事が「フィギュアスケートは、芸術かスポーツか」という論争を生み 後に「コンパルソリー」と呼ばれていた規定種目が廃止されるキッカケともなる。


結局、本戦では カタリナ・ビットがカナダのマンリーやアメリカのトーマスに僅差ながらも得点が上回り金メダルに輝いたのだが、芸術性が乏しいながらも躍動感溢れる伊藤みどりの演技に観客がスタンディングオベーションで絶賛した結果、当時はメダルを取らなければ出場できないとされていたエキシビジョンに 伊藤みどりは特別参加を許され、それを日本国内に衛星中継した事から「エキシビジョン」を 初めて目の当たりにしたファンが多いのである。


でね、その当時の日本人達は マスコミに煽られたせいもあり、「伊藤みどりが 絶対に金メダルを獲る」って信じていたし、実際に 本戦の演技を他の選手とも見比べて「せめて三位でも良かったんじゃないの?」と 競技採点に不信感を抱いた人も多かったのだが…


エキシビジョンを観て「あ~ これじゃ勝てない」「根本的な実力や考え方が 全然、世界のトップレベルと違うじゃん」と 思い知らされたのである。


と言うのは、そのエキシビジョンで 本戦と同じ曲で同じプログラムを必死に演じ、同じ様にミスをしてしまった伊藤みどりに対して ビットやトーマスは 本戦を終え メダル獲得という栄誉の喜びもあるのだろうけど 実にリラックスして優雅に しかも、観ている者も感動するぐらいに 楽しそうに舞っている。


しかも、最初から「私はメダルを獲るんです」と確信していたかの様に エキシビジョン用の衣裳と曲と振り付けまで用意していて 挙げ句の果てには東ドイツのカタリナ・ビットが アメリカのマイケル・ジャクソンの曲で 見事にムーンウォークを滑って魅せたのだ。


そういう姿を見た当時の日本の多くのファンは「底力が 全然、違ってるんだから 伊藤みどりが5位になれただけでも 実は”凄い”と喜ぶべきだった…」と認識を改めたのだ。


で、こう言うと 世の女性達から怒られるのだろうとは思うけど…


伊藤みどり、渡部絵美… たしかに人気・実力共に 当時の日本ではトップ・スケーターだったのだが、世界大会やオリンピックで観る他国のトップ選手達と比べ 日本人独特の ずんぐりむっくりな体形や 御世辞にも軟らかいとは思えない身体の柔軟性など バレエ等の いわゆる芸術的分野の素養の乏しさは如何ともし難いのかな…と思っていたわけだが…


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荒川、村主、安藤… 今回の3選手を観ていて ついに、日本の選手も全く他国の選手と遜色ないレベルに達したのだな…という感慨が深い。


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で、とうとう荒川が金メダルに輝き、迎えたエキシビジョンを観て…


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私は 本当に感動して泣いたね。^^


昔、初めて観たエキシビジョンでの感動が甦り、それが日本の選手の姿だという事に感動し、スルツカヤやコーエンなんか足元にも及ばない優雅な軟らかい滑りを


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エキシビジョンで見せつけてくれて プレッシャーなどから開放された時の本当の底力の違いの しかも、そのレベルの高さを魅せてくれたのに心底、感動した。


たぶん、このエキシビジョンは 一生忘れられないと確信する。


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ラストのスピンの左手の動きには まさに水面に浮かぶ白鳥が見えたもん。


あの時のビットのエキシビジョンを塗り替えてくれる記憶のプレゼントに 只々、感謝するばかりだ。


【管理人追記(2月26日)】

Wenさんへのコメントに書いた事なんだけど…

浅田麻央か安藤美姫 御願いだから 次のオリンピックのフリーで「朔と亜紀」で滑ってくれないかなぁ…


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【管理人追記(2月28日)】

Mintさんから頂いたコメントに関連する画像を 上に2枚追加しました。



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●古谷一行の金田一シリーズ 序


とうとう、古谷一行の金田一耕助作品について語り始める事にする。^^;




たまたま療養生活を過ごす羽目になったところ…


馴染みの某大手レンタル・ビデオ店の店長氏が見舞いに訪れ その時に、たまたま賭をした事で私が勝った為、その罰ゲームとして昔のドラマのビデオを探せ…と命じたところ 先日、そのいくつかを発見したと言って持って来た。^^;


その中に、古谷一行が金田一耕助役として登場した 昔のTVシリーズが数本、混じっており 今後、機会をみつけて記事を更新していきたいと思っているのだが…


入り混じったビデオのタイトルやラベルを見ていると どうも古谷一行のは いろんな年代の物があり、同じ原作の作品を数回 出演していたりもする。


なので、この機会にと調べてみた結果をメモ代わりにまとめて記述しておく次第である。


尚、念のために申し上げておくが 今回、入手したビデオは録画物を借り受けたり、不正に複製を撮った物では無く、廃業したレンタル・ビデオ店から下取り購入した物であると 一応、お断りしておく。


ゆえに、中には少々、劣化の激しいものもあるため 今後の記事の中には そういうものが混じる事をお許し頂きたい。


それと、今回の入手物の中に 茶木みやこの「幻の人」と「あざみの如く棘あれば」の場面が含まれているので 近日に掲示したいとも思っている。




さて、古谷一行が金田一耕助を演じたTVシリーズが 大別すると3つに分けられる。


まず、最も古いのが


1977年から毎日放送が「横溝正史シリーズ」と銘打って制作したシリーズで 主題歌が茶木みやこ「幻の人(まぼろしの人)」だったもの このシリーズで 古谷一行が初めて金田一耕助として画面に登場した。


犬神家の一族

主な出演者:古谷一行、ハナ肇、野村昭子、京マチ子、小山明子、田村亮、月丘夢路、四季乃花恵、成瀬正、岡田英次、西村晃など

参考記事:『犬神家の一族(古谷版)


本陣殺人事件

主な出演者:古谷一行、淡島千景、西崎みどり、佐藤慶、荻島真一、長門勇、、内藤武敏、真木洋子など

参考記事:『本陣殺人事件(古谷版)


三つ首塔

主な出演者:古谷一行、真野響子、佐分利信、黒沢年男、米倉斉加年、ピーター、長門勇、小池朝雄、小松方正、佳那晃子など

参考記事:『三つ首塔(古谷版)


悪魔が来りて笛を吹く

主な出演者:古谷一行、檀ふみ、沖雅也、草笛光子、江原真二郎、長門裕之、加藤嘉、中山麻里、原泉、長門勇、森次晃嗣、児島美ゆきなど

参考記事:『悪魔が来りて笛を吹く(古谷版)


獄門島

主な出演者:古谷一行、中村翫右衛門、滝沢修、金子信雄、浜木綿子、河原崎国太郎、島村佳江、仲谷昇、有島一郎、角野卓造、河原崎長一郎、三善英史など

参考記事:『獄門島(古谷版)


悪魔の手毬唄

主な出演者:古谷一行、佐藤友美、高岡健二、夏目雅子、池波志乃、鈴木瑞穂、東野英心、小沢栄太郎など

参考記事:『悪魔の手毬唄(古谷版)


以上の6作品で どれも横溝作品の中で評価の高い作品ばかり、中でも特筆すべきは「悪魔の手毬唄」に あの夏目雅子が出演している事


この最初のシリーズが好評だったので 1978年に再び毎日放送が「横溝正史シリーズII」と銘打って制作したシリーズが 二つ目に区分けされるシリーズで 主題歌が茶木みやこ「あざみの如く棘あれば」だったのが これである。


八つ墓村

主な出演者:古谷一行、荻島真一、鰐淵晴子、神崎愛、中村敦夫、白木万理、松尾嘉代、長門勇、常田富士男、草薙幸二郎、内田朝雄など

参考記事:『八つ墓村(古谷版)


真珠郎

主な出演者:古谷一行、大谷直子、早川絵美、中山仁、原田大二郎、岡田英次、早川絵美、長門勇、藤原釜足、加藤嘉など

参考記事:『真珠郎(古谷版)


仮面舞踏会

主な出演者:古谷一行、草笛光子、木村功、乙羽信子、三ツ木清隆、長門勇、村地弘美など

参考記事:『仮面舞踏会(古谷版)


不死蝶

主な出演者:古谷一行、竹下景子、植木等、長門勇、小沢栄太郎、山本昌平、岩崎加根子、栗田ひろみ、江木俊夫など

参考記事:『不死蝶(古谷版)


夜歩く

主な出演者:古谷一行、范文雀、谷隼人、南風洋子、伊藤雄之助、長門勇、岸田森、清水紘治、村井国夫、原泉など

参考記事:『夜歩く(古谷版)


女王蜂

主な出演者:古谷一行、岡田茉莉子、片平なぎさ、神山繁、斉藤恵子、南美江、岩本多代、坂東正之助、夏夕介、長門勇、赤塚真人、三谷昇など

参考記事:『女王蜂(古谷版)


黒猫亭事件

主な出演者:古谷一行、太地喜和子、近藤洋介、田口計、幸村三千代、池田秀一など

参考記事:『黒猫亭事件(古谷版)


仮面劇場

主な出演者:古谷一行、司葉子、新村礼子、池部良、斉藤春彦、長門勇、菅井きんなど

参考記事:『仮面劇場(古谷版)


迷路荘の惨劇

主な出演者:古谷一行、三橋達也、浜木綿子、仲谷昇、小鹿番、長門勇など

参考記事:『迷路荘の惨劇(古谷版)


以上の9作品で このうち「真珠郎」「仮面劇場」の原作は金田一耕助は登場しないが、制作者側の希望と横溝正史氏本人の要望と承諾があり 金田一モノとして制作された。


この「横溝正史シリーズII」は「八つ墓村」のみ知名度の高い作品と言えるのだが、それ以外の作も 実はファン泣かせの名作揃いである。^^


そして3つ目の区分けとなるのが「金田一耕助の傑作推理」と銘打たれ TBSで制作された2時間ドラマ・シリーズで 最初の1983年には2本制作されたが、その後は年1本ペースで制作されている。


1983年
金田一耕助の傑作推理(1)本陣殺人事件

主な出演者:古谷一行、高峰三枝子、ハナ肇、本田博太郎、山内明、下条正巳、山本みどり、牛原千恵、西岡徳馬など

参考記事:『本陣殺人事件(古谷版)


1983年
金田一耕助の傑作推理(2)ミイラの花嫁

原作:「青い外套を着た女」より

主な出演者:古谷一行、田村高廣、ハナ肇、根本りつ子、三ツ木清隆、速水亮など


1984年
金田一耕助の傑作推理(3)獄門岩の首

原作:「花園の悪魔」より

主な出演者:古谷一行、ハナ肇、久保菜穂子、夏八木勲、西川峰子、加納竜など


1985年
金田一耕助の傑作推理(4)霧の山荘

原作:「悪魔の降誕祭」より

主な出演者:古谷一行、岡田茉莉子、ハナ肇、松本留美、織本順吉、冨家規政、西田健、山本昌平、田中明夫、三谷昇、片岡五郎、中丸新将など


1986年
金田一耕助の傑作推理(5)死仮面

主な出演者:古谷一行、ハナ肇、萬田久子、加茂さくら、イヴ、速水亮、小林聡美、初井言栄など


1987年
金田一耕助の傑作推理(6)香水心中

原作:「殺人鬼」より

主な出演者:古谷一行、高峰三枝子、ハナ肇、高樹澪、河原崎建三、日下由美、山下規介、草薙幸二郎、ストロング金剛など


1988年
金田一耕助の傑作推理(7)不死蝶

主な出演者:古谷一行、有森也実、矢崎滋、佐倉しおり、宮下順子、内田朝雄、神山繁、ウガンダ、藤木悠など


1988年
金田一耕助の傑作推理(8)殺人鬼

主な出演者:古谷一行、藤真利子、星由里子、ハナ肇、清水紘治など


1989年
金田一耕助の傑作推理(9)死神の矢

主な出演者:古谷一行、ハナ肇、山口崇、長山洋子、松尾嘉代、汀夏子、嵯峨周平、草薙幸二郎など


1989年
金田一耕助の傑作推理(10)薔薇王

原作:「悪魔の実」より

主な出演者:古谷一行、ハナ肇、渡辺典子、中尾彬、松原智恵子、榎木孝明など


1990年
金田一耕助の傑作推理(11)悪魔の手毬唄

主な出演者:古谷一行、有馬稲子、石黒賢、浅野愛子、江波杏子、加藤武、ハナ肇、藤岡琢也、伊藤つかさ、白川和子など


1991年
金田一耕助の傑作推理(12)魔女の旋律

原作:「空蝉処女」より

主な出演者:古谷一行、伊藤かずえ、萩原流行、沖田浩之、奥田佳子、ハナ肇、穂積隆信、長内美那子、河原崎次郎など


1991年
金田一耕助の傑作推理(13)八つ墓村

主な出演者:古谷一行、ハナ肇、夏木マリ、鶴見辰吾、浅田美代子、ジョニー大倉など

参考記事:『八つ墓村(古谷版)


1992年
金田一耕助の傑作推理(14)悪魔が来りて笛を吹く

主な出演者:古谷一行、ハナ肇、西村知美、石黒賢、金沢碧、清水章吾、根上淳、鷲尾真知子など


1992年
金田一耕助の傑作推理(15)女怪

原作「悪魔の降誕祭」より

主な出演者:古谷一行、ハナ肇、丘みつ子、中条きよしなど


1992年
金田一耕助の傑作推理(16)病院坂の首縊りの家

主な出演者:古谷一行、山本陽子、河原崎建三、西園寺章雄、川上麻衣子、宇梶剛士、あいはら友子、ハナ肇、鷲尾真知子、梅津栄、光石研など


1993年
金田一耕助の傑作推理(17)三つ首塔

主な出演者:古谷一行、大谷直子、高川裕也、鶴田忍、安永亜衣、武田京子、山口美也子、ハナ肇、岡本信人など


1993年
金田一耕助の傑作推理(18)迷路の花嫁

主な出演者:古谷一行、荻野目慶子、ハナ肇、赤座美代子、小坂一也、君島十和子、中尾彬、宮川一朗太、佐川満男など


1994年
金田一耕助の傑作推理(19)女王蜂

主な出演者:古谷一行、沢田亜矢子、墨田ユキ、原田芳雄、名古屋章など


1994年
金田一耕助の傑作推理(20)悪魔の唇

主な出演者:古谷一行、君島十和子、榊原利彦、田中実、谷啓、火野正平など


1995年
金田一耕助の傑作推理(21)悪魔の花嫁

原作:「悪魔の家」

主な出演者:古谷一行、高橋ひとみ、谷啓、古尾谷雅人、佐川満男、渡辺哲など


1996年
金田一耕助の傑作推理(22)呪われた湖 鬼頭村の惨劇

原作:「湖泥」

主な出演者:古谷一行、多岐川裕美、石橋保、室田日出男、谷啓、白石ひとみ、鰐淵晴子など


1996年
金田一耕助の傑作推理(23)黒い羽根の呪い

原作:「鴉」

主な出演者:古谷一行、佐久間良子、とよた真帆、沖直美、谷啓、中丸忠雄、四礼正明、渋谷哲平など


1997年
金田一耕助の傑作推理(24)幽霊座

主な出演者:古谷一行、十朱幸代、大沢健、渋谷琴乃、井上純一、谷啓、岡野進一郎など


1997年
金田一耕助の傑作推理(25)獄門島

主な出演者:古谷一行、金田龍之介、うえだ峻、秋吉久美子、谷啓、安藤一人、桜井淳子、木内美穂、宮下順子、名古屋章、織本順吉、北村総一朗、絵沢萠子、丹古母鬼馬二、光石研、藤木直人など


1998年
金田一耕助の傑作推理(27)悪魔の仮面

主な出演者:古谷一行、真野響子、谷啓、羽場裕一、北原佐和子など


1999年
金田一耕助の傑作推理(28)悪霊島

主な出演者:古谷一行、山本陽子、峰岸徹、清水紘治、谷啓、神山繁、中本奈奈、中村俊介など


2000年
金田一耕助の傑作推理(29)トランプ台上の首

原作「トランプ台上の首」「黒猫亭事件」より

主な出演者:古谷一行、古手川祐子、三浦浩一など


2002年
横溝正史生誕100周年記念作品 水神村伝説殺人事件

原作「車井戸はなぜ軋る」より

主な出演者:古谷一行、坂口良子、田中美奈子、谷啓、大和田伸也、石橋保、尾美としのりなど


2003年
横溝正史生誕100周年記念作品 人面瘡

主な出演者:古谷一行、斉藤由貴、淡路恵子、沢竜二、黒沢あすか、倉田てつを、三原じゅん子、あき竹城、尾美としのり、谷啓 など


2004年
金田一耕助シリーズ31 白蝋の死美人

原作:「蝋美人」「雌蛭」

主な出演者:古谷一行、岡田茉莉子、杉本彩、谷啓、尾美としのり、新藤栄作、西尾まり、前田耕陽、清水紘治、鷲尾真知子 など


2005年
金田一耕助シリーズ32 神隠し真珠郎

原作:「真珠郎」

主な出演者:古谷一行、谷啓、田中美里、神山繁、勝村政信、浅利香津代、小林且弥、山口美也子 など


あくまでも私の個人的主観であるが、この1983年以降のシリーズには 残念ながら傑作と呼べる作は無い。


中には横溝作品のどれが原作になったのか定かでない物も混じっており、^^; 予算的にも恵まれず、クォリティの低さに哀しくなるものが多い。


特筆すべき点としては1991年の『金田一耕助の傑作推理(12)魔女の旋律』において金田一耕助が十二歳の時に、亡くした三歳年下の弥生という妹がいたことが語られている」らしいのだが、この作品は未見なので詳細は不明である。




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●人間の証明


松田優作が主演した「人間の証明」を語ってみる。




1970年代末期、角川ブームと呼ばれた 本と映画と音楽のコラボの走りとなったブームの先駆けは 横溝正史の『犬神家の一族』と…



この


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「人間の証明」(1977年)原作:森村誠一 だった。


私は基本的に 森村誠一の初期の作品数点は面白かったと思っている。


しかし、基本的に 森村誠一は大嫌いである^^


でもね、この「人間の証明」は傑作だと思う。


原作の小説も良かったが、何よりも 映画版が良い。


特に ジョー山中が歌った主題歌「人間の証明のテーマ」が良い。^^


この曲の歌詞は


西条八十 作 「帽子」


母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?
ええ、夏 碓井から霧積へ行くみちで、
渓谷へ落としたあの麦稈帽子ですよ。

母さん、あれは好きな帽子でしたよ。
僕はあのとき、ずいぶんくやしかった。
だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。

母さん、あのとき、向うから若い薬売が来ましたっけね。
紺の脚絆に手甲をした・・・。
そして拾はうとしてずいぶん骨折ってくれましたっけね。
だけどとうとう駄目だった。
なにしろ深い渓谷で、それに草が
背丈ぐらい伸びていたんですもの。

母さん、本当にあの帽子どうなったでせう?
そのとき傍に咲いていた車百合の花は、
もうとうに枯れちゃつたでせうね。そして、
秋には、灰色の霧があの丘をこめ、
あの帽子の下で毎晩きりぎりすが鳴いたかも知れませんよ。

母さん、そして、きっと今頃は、今夜あたりは、
あの渓間に、静かに雪が降りつもっているでせう。
昔、つやつや光った、あの伊太利麦の帽子と、
その裏に僕が書いた
Y・Sという頭叉字を
埋めるように、静かに、寂しく・・・。


これを角川春樹が英訳し ジョ-山中が


「mama, Do You Remember? …」


と、歌ったのが「人間の証明のテ-マ」なのである。


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ラスト近くで 山間をくるくると回転しながら麦わら帽子が飛んでいくシーンがあり、その前後のカットが すこぶる良い。


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なんて言えば良いのかなぁ…


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松田優作とハナ肇 あらためて観ると 実に良い。


この映画には 他にも 室田日出男、深作欣二、范文雀、三船敏郎、鶴田浩二など 鬼籍に入った名優達が多く出演しており、今となっては いろんな意味で懐かしい作品となった。

(補記:余貴美子は范文雀の従姉妹)


同時に、今回再見してみて気付いたのは


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ニューヨークの摩天楼を空撮した貴重なシーンが使用されているのだが 


冒頭の


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エンドロールの

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マンハッタン島を見下ろすロケーションなのだが…


お判りだろうか?


かの2001年9月11日で崩壊した 世界貿易センタ-ビルのツィン・タワーが まだ、完成して数年しか経っていない輝きを放って 健在な姿で映っている。


そんなこんなを観ているうちに 鼻の奥がツンとした。(ToT)




「人間の証明」のテーマ(約2分半)


【管理人注記】

この動画は 視聴期間が終了となりました。

御意見・御要望・御感想は 御気軽にコメントに寄せて下さい。^^




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