準大手ゼネコン「西松建設」側からの違法献金疑惑が浮上した3日、民主党の小沢一郎代表は、予定より1時間10分遅れの午後3時10分になって党本部に姿を現した。「そのまま姿を現さないのではないか」との憶測も党内に飛ぶ中、「河村君は来てるんだろうな」と職員に声をかけ、名古屋市長選出馬を表明している河村たかし衆院議員との面会に臨んだ。
その後、小沢氏は引き続き党本部で幹部会に臨んだ。菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長、輿石東参院議員会長、山岡賢次国対委員長、直嶋正行政調会長が出席。約1時間に及んだ幹部会では、本来の議題だった内閣不信任案や首相問責決議案の提出時期なども話題には上ったが、大半が小沢氏の献金疑惑に費やされた。小沢氏からは「全く問題はない。全く心当たりがない。きちんとやっている。すべて合法的にやっている。適正に処理している」などと説明があり、「必要があれば自ら説明する」との姿勢を示したという。
小沢氏は1月31日、盛岡市での記者会見で、西松建設からの政治献金に関して「全部政治資金規正法にのっとって報告している。原資そのものが違法だという事実がはっきりすれば対応を考えたい」と語っていた。これに関連し、3日の幹部会で小沢氏は「個人的な献金と思っていた。そうでないなら返却する」と語ったという。
小沢氏は3日午後4時20分ごろ、記者団の問いかけには無言のまま党本部を出た。支持者らからの問い合わせに追われた事務所の秘書には「やましいことは一切ないと言うように」と指示したという。夜には東京・紀尾井町の個人事務所に入った。関係者と対応を協議したとみられる。【渡辺創】
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