夢の跡
QMA。QMAをしている。毎日するQMA。終わりのないQMA。
赤い人。流れる問題文。赤く染まった紅玉。誰かの泣き声。
子供の泣き声。液晶画面を覆うように、小さな子供が泣いていた。
どうすることもできずに、ただドラで負けるその子の顔を見ていることしかできなかった。
だから、せめて…。グロ問の答えを教えたかった。だけど、手は出せなくて…。
頬を伝う涙は画面に吸い込まれて…。
見ていることしかできなくて…。 悔しくて…。悲しくて…。
大丈夫だから…。だから、泣かないで…。
言葉にならない声。届かない声。「仕様だから…」
それは、誰の言葉だっただろう…。 QMAに、別の人が座っていく…。
「うん…仕様、だよ」