●早ければ5月連休明け
迷走、自滅、崩壊――。まるで安倍政権の末期みたいになってきた。
支持率11%のおバカ首相は“外交の麻生”をアピールしようと日米首脳会談に参じたものの、オバマ大統領にすげなくされ、自慢の英語も“聴取不能”のレッテルを張られる始末。はるばるワシントンまで恥をかきに行ったようなものだ。
閣内もガタガタになってきた。中川前財務相がヘベレケ会見で辞任したと思ったら、笹川総務会長が、01年のえひめ丸衝突事故への対応をちゃかして、「(森内閣が)あれで沈没した」と失言。民主党の簗瀬参院国対委員長が謝罪を要求するなど問題化している。
こんな内閣にかじ取りを任せていたら、日本は本当に沈没してしまう。世論調査の結果を見ても、「早く選挙をやって欲しい」が国民の意思なのは明らか。有権者が待ち望む総選挙は一体いつになるのか。
政治評論家の伊藤達美氏は、解散時期について「あるとすれば、3つのタイミングが考えられる」と、こう言う。
「まずは4月。予算・関連法案が成立した段階です。2つ目のシナリオは、予算成立後、間髪入れずに大規模な補正予算を出し、そこで解散に打って出る。補正予算で、国民受けするオイシイ内容をドーンとブチ上げるのです。そうなると、5月の連休明けでしょう。どちらもなければ、限りなく任期満了に近い時期。もっとも、麻生首相はそう簡単には辞めないと思いますよ」
麻生は4月のロンドン金融サミット、5月のロシアのプーチン首相訪日、7月のイタリアサミットなど、外交に意欲マンマン。だから、自ら解散に打って出る可能性は低いというのだが、麻生の思い通りにいくとは限らない。27日は武部元幹事長が衆院選前の首相交代に言及した。
「首相は予算審議中ということで、辛うじて政権を維持してきた。09年度予算案が成立すれば、一気に麻生降ろしが本格化するのは間違いない。森元首相をはじめ、これまで麻生首相を支えてきた連中が、これ以上はムリと判断すれば、引導を渡して総辞職に追い込む。そして与謝野財務相を後継にして、大型補正を打ち出し、解散・総選挙です。これだと早くて5月の連休明け、遅くとも夏までにはあるのではないか」(ベテラン政治ジャーナリスト)
(日刊ゲンダイ2009年2月27日掲載)