上田清司知事は2日、2機ある県の防災ヘリを、医療スタッフを乗せて救急現場に飛ぶ「ドクターヘリ」として夜間と早朝に運航することを明らかにした。ドクターヘリの夜間運航は東京都に次いで全国2例目で、重症患者の救命率アップが期待される。
県議会2月定例会で、北堀篤議員(自民)の質問に答えた。
県医療整備課によると、ドクターヘリは07年10月に専用機が就航し、今年1月末までに137回出動した。ただ、専用機は運航会社の安全管理に対する考えなどから、出動が日中に限られていた。
県は夜間運航用として、防災ヘリの活用を検討。医療器材を装備し、埼玉医大国際医療センター(日高市)の医師と看護師各1人が乗り込み、早朝も出動することにした。着陸可能場所は5防災基地(さいたま、新座、越谷、熊谷、秩父市)と3消防本部(行田、深谷、飯能市)を確保。今春にも就航する。【稲田佳代】
毎日新聞 2009年3月3日 地方版