鳩山邦夫総務相=似顔絵=は26日の衆院総務委員会で、再開発が決まっている東京中央郵便局(東京都千代田区丸の内)について「国指定の重要文化財になる価値のあるものが工事によって価値がなくなれば、国家的損失になる」と述べ、「かんぽの宿」譲渡問題に続いて日本郵政の郵便局の再開発にも異議を唱えた。
JR東京駅前の同郵便局は1931年の完成で、歴史的建築物として保存を求める声も多い。日本郵政の計画では今夏着工し、現行の局舎を一部保存しながら郵便局やテナントが入る地上38階の高層ビルを11年度に完成させる。再開発によって重要文化財の指定は困難となるため、鳩山総務相は「重要文化財になるものをなくすのは、トキを焼き鳥にして食べるような話だ」と強調。塩谷立文部科学相とも保存について協議する考えも示した。【川口雅浩】
毎日新聞 2009年2月27日 東京朝刊