ミサイルだ、いや人工衛星だ、と大騒ぎである。呼び名を変えても、北朝鮮の企ての危険なにおいを、周囲はかぎとっている。首相も制裁を口にした 北朝鮮の「人工衛星」には、前例がある。日本列島を飛び越えて衝撃を与えたテポドン1号を、衛星打ち上げに成功、と自慢した。が、米国がいくら探しても、衛星のかけらも見当たらなかった、と報じられた。衛星放出に失敗したのか、最初から衛星など積んではいなかったのか。失敗も「成功」と取り繕う連中である 人のふり見て、わがふり直せ、と言う。政府が今国会に提出予定の国家公務員法改正案は、当初「内閣人事庁」創設という構想だった。それが「内閣人事局」となり、さらに「内閣人事・行政管理局」なる長い名に改まった 官僚支配の弊害を打ち破るという狙いや意欲のこもる重要政策である。が、名を改めたところで、政治は相変わらずの迷走で、いっこうにその先が見えてこない ブリやスズキが、うらやましくなる。成長するに連れて呼び名を変え、そのたびに美味を増す出世魚である。名を変えても、食えない話が多い。
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