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心臓移植:米で手術成功の京佑君、1年8カ月ぶり帰宅 母親、涙で感謝の言葉 /群馬

 ◇いろんなおもちゃで遊びたい

 重い心臓病のため渡米して移植手術を受けた富岡市の幼稚園児、高林京佑君(6)が2日、1年8カ月ぶりに自宅に戻った。同日、県庁記者クラブで記者会見し、「楽しい。それとうれしい」と話して室内を走り回るなど元気な姿を見せた。これからは「いろんなおもちゃで遊びたい」とはきはき答えた。母の真紀子さん(40)は「(募金をした)全国の人、群馬の人、地域の人のおかげで息子は無事、帰ってくることができた」と涙ぐんだ。

 京佑君は03年2月生まれ。出生直後に単心室と肺動脈弁狭窄(きょうさく)症と診断された。3回手術を受けたが07年7月、重度の心不全になり済生会前橋病院に入院。同年10月に東京女子医大東医療センター(東京都荒川区)に転院した。

 根治に必要な心臓移植は国内では15歳未満に認められておらず、幼稚園関係者や真紀子さんの友人らが「きょうすけくんを救う会」を結成し募金を開始。同年12月に渡米し08年2月に手術を受けた。同年9月の帰国後も、同センターに入院したり都内に滞在して同センターに通っていた。

 今年2月中旬、カテーテル検査の結果、感染症がないと確認され、自宅に戻れることになった。今後も週1回のペースで同センターに通う。真紀子さんは「知らない環境で治療を受けるのは本人にも家族にも負担。法律改正により子供が(国内で)移植を受けられるようになることを願っている」と話した。

 同会がこれまでに集めた募金は約1億800万円。医療費・渡航費・現地生活費で約8000万円、事務費・通信費で約100万円費やした。京佑君の今後の治療費などを試算し、残るようなら同様の境遇の子供のために役立てたいという。【塩崎崇】

毎日新聞 2009年3月3日 地方版

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