厚生労働省は2日、医師の地域偏在などを是正する臨床研修の見直し案を、医道審議会の部会に示し、大筋で了承された。都道府県別に研修医の募集定員の上限枠を設定することなどが柱。具体案に基づく上限数が公表され、全国で9911人と総募集定員(08年度)の1万1563人を下回った。5都府県は採用実績が上限枠を上回り、受け入れ研修医の削減の可能性があり、それ以外の自治体は採用増が見込まれる。上限枠は、人口や医師の養成状況に基づき算定し、毎年更新される。東京都の上限は1287人(採用実績1338人)、神奈川県が538人(同584人)、大阪府が552人(同613人)、京都府が247人(同274人)、福岡県が391人(同434人)。【河内敏康】
毎日新聞 2009年3月3日 東京朝刊