故人が大好きだったという歌手、小田和正(61)の「たしかなこと」が場内に流れる中、カサブランカやカラー、桜の花に囲まれて静かにほほえむ飯島さんの遺影を、人々はいまだ信じられないといった面持ちで見つめた。
「お別れの会」は、飯島さんが2007年3月に芸能界を引退するまで所属した「ワタナベエンターテインメント」が主催。発起人でもあるフリー司会者の徳光和夫(67)が司会を務めた。94〜97年放送の日本テレビ系「紳助のサルでもわかるニュース」で共演以来、親交があったタレントの島田紳助(52)は、弔辞で「『タレントとして長くやるには勉強しろ』と言ったら、愛は本当に約束を守って一生懸命勉強してくれました。大学ノートを持ち歩いて」と秘話を告白。
衝撃の死から2カ月。いま、参列者の頭の中によぎるのは、そんな懐かしい思い出ばかりだ。
TBS系「中居正広の金曜日のスマたちへ」で共演した女優の大竹しのぶ(51)は「待ち合わせによく遅刻してきては、『大女優を待たせちゃったよ』とケラケラ笑っていましたね。ライブに行くと、年がいもなくはしゃぐ私をうれしそうに見て…」としみじみ。
芸能界の母親的存在だったタレント、うつみ宮土理(65)は「どんなに有名な、力のある人に対しても愛ちゃんは絶対にこびなかった。『仕事に偉い仕事、ダメな仕事はないよね』と言い、一生懸命仕事をする人を認めていた。それは愛ちゃん、すごいことだよ」と遺影に語りかけた。
そんな誰からも愛された故人を、中山が「あなたは日本のモンローです」と、チャーミングな笑顔で世間を魅了した米国のセックス・シンボルに例えると参列者は涙、涙。
会場には、700人の芸能関係者のほか、1500人のファンも来場。会場に飾られた著書「プラトニック・セックス」の直筆原稿や生前の写真などを見て、早すぎる死を悲しんでいた。