福岡県警宗像署は2日、長男(3つ)の頭を手でたたくなどして脳死状態にしたとして、傷害の疑いで無職常岡千寿子容疑者(27)=同県福津市東福間8丁目=を逮捕した。
逮捕容疑は1月15日午後6時ごろ、自宅で長男の悠斗ちゃんの頭やほおなどを平手で数回たたくなどして転倒させ、19日に硬膜下血腫などを発症させ、脳死状態に至らせた疑い。
同署によると、常岡容疑者は日ごろから、悠斗ちゃんのつめをかむ癖を注意しており、事件当時もつめが伸びていないことに気付き注意したところ「つめはかんでいない」と言ったことに腹を立て暴行した。常岡容疑者は「うそをついたことが許せなかった」と容疑を認めているという。
同署などによると、常岡容疑者は同居男性(26)と長女(5つ)との4人暮らし。悠斗ちゃんは生後2カ月から乳児院に預けられ、昨年4月、常岡容疑者が引き取った。暴行後の今年1月19日夕に急に意識がなくなり、常岡容疑者が病院に搬送。病院側が「虐待の恐れがある児童がいる」と同県中央児童相談所宗像支所に通報、事件が発覚した。
同児童相談所によると、常岡容疑者宅を過去2回家庭訪問したが、虐待の兆候には気付かなかったという。
=2009/03/02付 西日本新聞夕刊=