2009年3月2日 13時29分更新
木材に土を塗り込んでつくる昔ながらの住宅の壁が外部からの力にどの程度まで耐えられるかを調べる実験が岡山市で行われました。この実験は木材や土を使った日本の伝統的な建築物の良さを見直そうと東京のNPO法人が、岡山理科大学などと共同で行ったものです。
岡山理科大学の実験棟には木材に土を塗り込んでつくった高さおよそ3.5メートル幅およそ4メートルの壁が用意され、ジャッキを使って壁の横から圧力をかけていきました。
そして、圧力を徐々に高め、最大1.8トンの力をおよそ1時間かけ続けて壁がどの程度壊れるかを調べました。
その結果、壁は、傾いて塗り込まれた土の部分にひびが入ったものの、同じ大きさのベニヤ板に同じ条件で圧力をかけた場合に比べて損傷の程度が小さいことがわかりました。
NP0法人では「土が衝撃を弱める役割を果たしていると考えられ昔ながらの住宅について、強度の面でもその良さを見直していく必要があると思える」と話しています。