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【滋賀】

未払い2億4000万円支給 県立3病院、医師らに時間外手当

2009年2月28日

 成人病センター(守山市)など県立3病院で明らかになった時間外勤務手当問題で、谷口日出夫・病院事業庁長は27日の県議会一般質問で、未払い分として3病院で計約2億4000万円を対象職員に支給したと答弁した。

 この問題は管理職の医師らが泊まり勤務をしているのに時間外勤務手当が適正に支払われていないとして、病院事業庁が労働基準監督署から是正勧告を受けた。

 同庁は勧告に基づき、泊まり勤務を強いられてきた副院長や主任部長ら管理職について、2006年4月から08年10月までの時間外勤務手当の未払い額を調査。本年度の同庁の給与費に上乗せし、先月までに確認の取れた対象職員に支払った。退職者など未確認の未払い分が残っており、今後さらに300万−400万円の支払いを見込んでいる。

 支給対象外となる管理職の範囲は08年11月の規程の見直しで改められ、それ以後は適正に支払われている。ただし、新年度に向けてその範囲を再度検討するという。

 嘉田由紀子知事は「06年4月に地方公営企業法を全部適用した時点で、労働関係法の適用についてもう少し検討すべきだった」と答弁し、過去の対応の誤りを認めた。

 しかし、人員不足の中で過重な診療業務に追われる勤務医の実情を踏まえ、知事は「労働関係法令が求めるものと、医療現場とがそぐわない面がある」と指摘した。

 (林勝)

 

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