福岡市立こども病院・感染症センターの人工島移転に反対する市民団体「市立こども病院の人工島移転撤回を求める市民会議」(羽田野節夫・代表世話人)の総決起集会が1日、同市であり、市民約250人がデモ行進した。市は2月27日、病院用地として人工島内の3.5ヘクタールを取得する売買契約を締結するなど移転計画を進めているが、集会参加者は「移転撤回をあきらめない」と訴えた。
同市民会議は弁護士や医師のほか、病院移転に反対する複数の市民団体メンバーなどで構成。このうち「こども病院の人工島移転に反対する連絡会」も1日、市内で移転反対のシンポジウムを開催。「博多湾会議」は2日、病院の現地建て替え費試算を当初の約1.5倍とした根拠のメモを市職員が破棄したことについて、公用文書毀棄(きき)容疑で吉田宏市長らを刑事告発するとしている。
集会では「移転反対の声に耳を傾けないままの人工島の土地購入は、行政の説明責任を放棄した暴挙。撤回を求める」との決議を採択。「市は子どもの命を守れ」「吉田市長は『移転を見直す』とした公約を守れ」などとシュプレヒコールを繰り返し、浜の町公園(同市中央区)から市役所まで約1キロを行進した。
=2009/03/02付 西日本新聞朝刊=