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捜査用ニセ札使われ、警察真っ青 身代金で渡す 韓国

2009年2月28日20時49分

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 【ソウル=牧野愛博】韓国のソウル市内で今月起きた身代金要求事件で、警察当局が現金代わりに渡した捜査用の模造紙幣が逃走中の犯人に使用され、騒ぎになっている。

 警察当局などによれば、男2人が10日、製菓店経営の女性(40)を拉致し、身代金7千万ウォン(約440万円)を要求した。警察はすべて同じ番号で透かしが入っていない模造の1万ウォン札計7千枚を渡し、女性は無事解放。直後に犯人1人は逮捕された。

 ところが、逃げた共犯(32)が17日、模造紙幣の一部の700万ウォンで市内でオートバイを購入していたことがわかった。その後も、宝くじ売り場やスーパーなどで次々に模造紙幣が見つかった。

 警察は18日、懸賞金500万ウォンをかけて犯人を指名手配したが、騒ぎが大きくなったのを受けて金額を1千万ウォンに倍増。犯人の行方を躍起になって追っている。

 一部メディアは、市場の混乱を恐れ、警察当局が手元の12億ウォン分の「捜査用紙幣」の全面廃棄を決めたと伝えた。

     ◇

 韓国の連合ニュースによれば、逃げていた共犯の男が28日午後6時ごろ、ソウル市郊外で逮捕された。警察から受け取った捜査用模造紙幣7千万ウォンのうち、704万ウォン分を計4回にわたり使ったことがわかっているが、残りの模造紙幣は見つかっていないという。

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