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【民主党解剖】第1部「政権のかたち」(1)「小沢首相」は大丈夫か (4/5ページ)
このニュースのトピックス:小沢一郎
「大蔵(財務省)も目ざといな。おれのところによく来るようになった」
小沢は昨年12月、広島市内で地元の連合幹部と懇談した際に、上機嫌でこう語った。財務省だけではない。経済産業、外務両省など霞が関がここにきて民主党幹部への接近を強め「政権交代シフト」を敷きつつある。
霞が関では、100人以上の議員を政府に送り込むショック療法で政治主導の確立を唱える「小沢政権」への警戒とともに「民主党はくみしやすい」との声も漏れる。若手・中堅は政策の理解度が高いだけに、役人と融和する「『新・族議員』が増えるはず」と財務省関係者はささやく。
「小沢さんは私に好きなポストを選べと言ってくれている」
党内に即戦力が乏しいのも事実だ。東海地方選出の幹部は最近、地元支持者との会合でこう語っているという。政権交代前夜のムードに酔って浮足立っている議員も少なくない。
小沢は主要閣僚に民間人を多用し、衆院解散直後に閣僚名簿をサプライズ公表する構想を温めている。党幹部は「民間人の経済閣僚候補の1人は昨秋から内諾を得ている」と明かす。
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「あんたは性格がよくないし、人相もよくない。だが、いまの日本の先頭に立つのはあなたしかいない」
1月5日、小沢は都内で会食した亀井静香に、首相就任への覚悟を求められ、うなずいた。小沢も「選挙で勝った政党の党首が首相になるのは当たり前」と明言している。
しかし、「小沢は首相にならない」という疑念は消えない。