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【民主党解剖】第1部「政権のかたち」(1)「小沢首相」は大丈夫か (2/5ページ)
このニュースのトピックス:小沢一郎
「どれだけ民主党が次期衆院選で勝っても、国民新党や社民党と連立しないと自民党にやられるぞ」
2月20日、小沢は都内の個人事務所を訪ねてきた国民新党代表代行、亀井静香にこう助言され「分かっている」とうなずいた。野党3党による連立の政権公約策定についても、小沢は「選挙がもう少し近づいてからだ」と答えた。
しかし、連立政権の行く手は容易ではない。とりわけ社民党とは憲法や安保などの基本政策をめぐる溝が深い。社民党がソマリア沖への自衛艦派遣に反対したため、民主党が態度を決めきれないのが好例だ。「旧社会党の右派が抜けた残党の社民党はよりたちが悪い」と民主党保守系議員は警戒する。
綿貫、亀井ら「うるさ型」が率いる国民新党も一筋縄ではいかない。
「来年の参院選で単独過半数をとれば、そこから本格的な民主党政治が始まる」。民主党副代表、岡田克也が2月23日の講演でこう述べたのも、社民、国民新両党を牽制(けんせい)するためだった。
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昨年8月、小沢は細川連立政権時代に、たもとを分かった元官房長官の武村正義と東京駅前のホテルでフランス料理をともにした。
「なぜ殿様(細川護煕元首相)は、8カ月で辞めちゃったんだろうか」
ワインを口にしながらたずねる小沢に、武村は「よくわかりません」と答えただけだった。
武村と会食した小沢の狙いは、首相官邸で細川の傍らにいた武村から、細川の真意を探りたかったのだと小沢の周辺はいう。