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韓国大統領、日本に触れぬ異例の演説 独立運動記念式典

2009年3月1日23時3分

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 【ソウル=箱田哲也】日本の統治下の朝鮮半島で1919年3月1日に始まった「3・1独立運動」が1日で90周年を迎え、韓国政府主催の式典が中部・天安市の独立記念館で開かれた。李明博(イ・ミョンバク)大統領は、歴史認識などで日本にまったく触れない異例の演説をし、対日関係重視の姿勢を鮮明にした。

 李大統領が演説で強調したのは、長距離弾道ミサイルの発射準備ともみられる動きをしている北朝鮮問題と経済危機の克服。北朝鮮に対しては「北を本当に守るのは核兵器やミサイルでなく、南北や国際社会との協力だ」と、南北対話の早期再開を呼びかけた。

 また、「3・1運動で烈士らが見せた自己犠牲と和合の精神は、今の私たちに求められる時代精神だ」として、経済危機克服への国家的な団結を呼びかけた。

 李大統領は昨年の式典では、日本に対して「歴史の真実から顔を背けてはならない」と語った。今年、言及を避けたことについて大統領府関係者は「世界が経済危機に直面するなか、韓日間でも何より協力が重要だということを強調したかったのだろう」と話した。

 北朝鮮の朝鮮中央通信によると、1日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は3・1運動に関し、日本は拉致問題で北朝鮮との対決姿勢を強めているとし、「昔も今も日本反動の侵略的な本性と野望は変わっていない」と非難した。

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