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「静電気がペースメーカー破壊」NHKドラマ誤認、謝罪

2009年2月28日15時0分

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 NHK総合テレビで放映中の推理ドラマ「Q.E.D. 証明終了」に、心臓ペースメーカーの安全性について誤解を招く場面があったとして、NHKは患者らに謝罪する文章を番組のホームページに掲載した。

 問題にされたのは1月15日放映の第2回「銀の瞳」。植え込み型心臓ペースメーカーが静電気によって壊れ、装着していた人が死亡する場面が描かれた。番組を見た心臓外科医から、ペースメーカーを扱う業者らでつくる日本医用機器工業会ペースメーカ協議会側に指摘があり、協議会が録画した番組を検証した。

 その結果、(1)静電気による放電は電気量が少なく瞬間的で、植え込まれたペースメーカーに電流が流れることはない(2)ペースメーカーはチタン製ケースで覆われており、静電気が電子回路を破壊することはない、と判断した。さらに、電波を出す機器がペースメーカーに影響を与える場合はあるが、突然患者が亡くなるような事故は国内で例がないと確認した。

 協議会は「患者に不安を与え、一般視聴者にも誤った知識を植え付けた」として、NHKに訂正放送を求めた。

 NHKは27日、番組のチーフプロデューサー名で「改めて検証したところ、ペースメーカーの静電気放電に対する安全性や耐久性は極めて高いことが分かりました」「ペースメーカーを使用されている方、ご家族、関係者に無用の心配をおかけすることになったことをおわびします」との文章を掲載した。

 日本心臓ペースメーカー友の会の日高進副会長は「ペースメーカーを装着している人は誤作動の問題に敏感で、不安を感じる人も多い。慎重な番組作りを」と話す。(和田公一)

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