2009年02月25日

ユニコーン 【シャンブル】全曲解説!

ユニコーンのシャンブル!


購入して1週間、たっぷりじっくり聴きこみ、勝手に全曲解説レビューそして率直な感想を掲載します!




まずジャケット、これは正にDEEP PURPLEの「紫の炎」のジャケットのパロディ









やっぱ元祖の方が格好ええ!今見ると凄いなこのジャケットw
どうせならユニコーンメンバー5人の顔で同じようにやって欲しかったw








そしてロゴは、映画「時計じかけのオレンジ」のパロディである。




なかなかメジャー所を堂々とパクるのがユニコーンらしくて良。




では全曲紹介!



1.ひまわり

作詞作曲阿部B、Vo民生。
荘厳な感じの鍵盤〜アコギで始まる、出だしシンフォニックな曲。
いきなり正攻法の名曲で始まるので最初はびっくりした、『命果てるまで』ばりに外してとまでは言わずとも、ここまで名曲だと恥ずかしいを通り越して格好よい!16年ぶりのアルバムの幕開けに、おそらく試行錯誤した上でのユニコーンなりの答えなのだろう。「果てしなく続くような、世知辛い世の中を、半分とどれくらい僕達は走ったか」歌詞の冒頭はそう自身に疑問を投げかけている、しかし「風が吹きひまわりの花が南を向いた」そんな出来事が全てなんだと言う歌。それだけだが深い。
この曲を、最後の『HELLO』の後にリピートして聴くと感慨深い。時代を超えて愛されるような曲となりそう。


2.スカイハイ

作詞作曲Vo民生。
民生の力強い咆哮で始まる、ソロ民生の部分をそのままユニコーンブレンドしたような曲、出だしの『ウォーォォォォォ!』こそ、ユニコーン復活の雄叫びに聞こえる。空を自由に飛びまわっているような開放感溢れる、聴けば聴くほど格好よく聞こえてくる不思議な曲。例えると「ひまわり」はオープニングの序曲でこの曲がアルバムの序章といった感じ。正にそれにふさわしいロックナンバー、だが歌詞は民生節全開でニヤリとしてしまう。僕の翼、手と手の長さ。


3.WAO!

作詞作曲Vo阿部B。
シングル曲。ユニコーンのテクニックを見せつけるかのようなロックンロールナンバー!阿部のパンチの効いたボーカルが物凄く良い。
特筆はサビメロのうしろで、テッシーがライトハンド奏法で「ピロピロピロピロ・・・」やってるのが格好いい!あとは民生のカウベル!カウベルを辞書で引くと「家畜の首に付ける、金属製の鈴」とある、そんなもんを復帰第一弾シングルで使うアイデアが凄い!
演奏が正にユニコーン。歌詞に様々な遊びが含まれている所とか、歌い方なんかも一番ユニコーンっぽく聞こえる曲かもしれない。



4.ボルボレロ

作詞作曲VoEBI。
ユニコーン名物(?)の王道EBIサウンド、このスパイスがユニコーンの味だったと改めて実感。ところでEBIの声、若返って無いかな?
とても透明感のある声で、浮遊感のある曲調とマッチしてます。曲の始まり方が好き。ここからメンバー各人の私的な曲が始まるけど、そのオープニング曲って感じ。あ、正確には『WAO!』からだ、阿部B→EBI→民生→川西→テッシー→EBIの順だね・・・。ってEBI多っ!



5.ザギンデビュー

作詞作曲Vo民生
なんか、昭和歌謡+ジャズのユニコーン和え、って感じの曲。歌詞はなんか変態っぽくって「エレジー」とか「命果てるまで」的な箸休め変態ソング。どうも民生はこういうの好きだよね。結構、コレ系に期待してるファンも多いと思う。民生のキー低すぎなのと、ホーンが必死でウケます。ザギンとか・・・・。鼠先輩かよ(笑)



6.キミトデカケタ

作詞作曲Vo川西。
いよいよアルバムの本領発揮と言った感じのユニコーンお得意の変ソング、川西のVoがなんとも味わい深く、テクノ調打ち込み風アレンジで展開、聞いているとにやけてしまいます。「ロック幸せ」と並ぶ川西ソングの代表作となりそうで、ライブでも盛り上がりそうだ。ドラム演奏と民生のパーカッションも格好よい。しかしこれは、よもや同じ広島県出身の「Perfume」へのライバル心からのアレンジなのか?(笑)


7.オッサンマーチ

作詞作曲Voテッシー。
まず、この曲全然マーチじゃない(笑)むしろ硬派、ディープパープルばりのロックンロール、今回のテッシー曲はコレのみだが、十分にアルバムでの存在感を発揮している、「キミトデカケタ」と並びライブでは大いに会場を盛り上げてくれる曲でしょう。元々は民生に提供の予定だったらしいけど、そっちも聴いてみたい。ところでテッシー歌上手くなったね。カラオケでもガンガン行けそうな曲。




8.AUTUMN LEAVES

作詞作曲VoEBI。
なんとも前後の曲の雰囲気をぶち壊す(いい意味で)、EBI節全開の暗〜い曲。前に3曲ほどアホっぽい曲が続いた為、余計に安堵感が増す。
アルバム後半への導入を促す意味合いなのかな、やっぱEBIの曲はユニコーンのアルバムの中で聴くのが一番しっくりくるなぁ・・。ここからEBI3部作の始まり。しかし本作はEBI曲がアルバムの構成を変える重要な曲順で使われてると思う。
そしてテッシーのパートは「別現場」となっており何も関わっていない模様(笑)


9.水の戯れ〜ランチャのテーマ〜

作詞作曲EBI、Vo民生。
これは、何だ、ニューオリンズ?ルイジアナ?のノリなのかな?なんとも平坦なメロディーに民生がこれまた平坦にボーカルを乗せる。以前のユニコーンには無かったタイプの、強いて言えば「亀ヤプシ」に入っていそうな曲。なんか時を経たメンバーの懐の広がり具合が解る。歌詞がかなり飛んでます(笑)。


10.BLACKTIGER

作詞作曲川西、VoEBI。
冒頭、ピチカートファイヴみたいなトリップ感?と思いきや結構ノリノリなEBIの声。そんな疾走感のあるボーカルに犬(EBI)の鳴き声(?)、不思議なアレンジと、新生ユニコーンを感じさせる曲、この不思議感はアルバム「ヒゲとボイン」的なのかなぁ?個人的には本作でもかなり好きな曲。ところでやっぱ今回はEBI(海老)大活躍だなぁ。


11.最後の日

作詞作曲Vo民生。
スカアレンジの楽しげな曲。なんか投げ捨てるような民生の歌い方が良い。もしかしたら民生がスカパラとコラボした経験がここで役に立ったのかな?サビの明るい感じはとても好き。ちょっとミスチルなんかが良くやりそうな展開、手拍子まで出てゴキゲンな曲。ユニコーン的には新境地な気がする。でも歌詞は暗い?よね?



12.R&R IS NOT DEAD

作詞作曲Vo阿部B。
阿部Bが得意とするプログレ風に展開する曲、「逆光」とか「夜明け前」のような正に阿部Bの感じな曲。
しかし後半は激しく壮大な感じで、かなりの力作。ラストのサビで民生とハモる辺りは相当に格好良い。終わり方も好き。



13.サラウンド

作詞作曲Vo民生。
民生ソロで割と良くあった様な、民生が自分自身の内面をさらけ出す系の曲。「CUSTOM」とか「The STANDARD」の感じ、しかしコレをユニコーンで聴くとこんなアレンジになるのか!いいじゃん!といった曲。
サビは民生らしい捻りの効いた展開で変調に次ぐ変調を用いて何とも幸せな感覚にさせてくれる、民生ソロでは中々この感じは無かったかも?実はこのアルバムでも屈指の名曲だと思う。バッチリ!


14.パープルピープル

作詞川西 作曲民生 Vo民生。
何となく、過去のユニコーンに近い感じがする曲。
出だしのゆるゆる感からサビの感動的な展開が、とても安心感があってニヤリとしてしまう。前曲の「サラウンド」とこの曲が本作のレベルをグイッっと上昇させている、ラストのラップ(?)で全員が歌う箇所はとても素晴らしい。広島三区に立候補って(笑)
後述するが、やんわりとアルバムの大団円を感じさせる終わり方。


15.HELLO

作詞作曲阿部B、Vo民生。
ラストらしい、スケール感のある曲。軽くビートルズ風な感じもある。冒頭の歌詞が『到着、5分2秒前』、歌詞からタイムマシーンの到着時刻らしいが、この曲の長さが正に丁度5:02である。
曲が終わる頃、加速したタイムマシーンは何処に着くのか?
『針は君を指してる』の《君》は誰の事なのか?
この曲を聴き終えたあとに残る余韻、そしてリピート再生されるであろう1曲目「ひまわり」へと繋ぐ永久ループのトリップ感、歌詞の所々に再結成までの様々な試行錯誤が感じられる。
『航海、コレ飛航海(再結成は非公開?)』、『そう君が泣いていたあの頃に・・・。』この《君》は、名曲「すばらしい日々」の『君は僕を忘れるから、その頃にはすぐに君に会いにいける・・・』の《君》ではないかと勝手に予想。そうすると、冒頭の『持ちこたえろタイムマシーン・・』の歌詞が理由付く気がする。
もしくは同じ1986年結成のバンド「レピッシュ」の元メンバーで2008年に亡くなった、故・上田現に捧げた曲なのかもしれない、レピッシュとユニコーンは同時代をともに活躍した正に戦友。上田の追悼ライブが『上田現 UEDA GEN TRIBUTE LIVE「キコエルカイ」』であることからも歌詞との関連性を感じる。
彼らに明確な意味付けは無いにしろ、そんな予測をさせる音作りに脱帽。気持ちスロー気味なテンポが、ゆっくりと16年ぶりの復活の余韻を高めてくれる。KOE KIKOE RUKAI。




《総評》

まず、全体的にテンポの緩い曲が多い。例えば「大迷惑」「服部」「働く男」「スターな男」「車も電話もないけれど」そして「ケダモノの嵐」・・・・の様なアップテンポな展開の民生ボーカル曲が無い。ここに、違和感と言うか肩透かしを食らうファンが少なくとも居ると思う。始めはは自分もそうだった。これが意図的なのか、無意識かは置いておき、そういった曲が無い事だけで物凄く敷居の高いアルバムに聞こえる。しかし、「服部」以降、変化し続けるバンドだったユニコーンの今は、なるほどこうなのか!とはっきり知ることが出来るアルバムだと思う。「服部」→「ケダモノの嵐」と正等進化し、実験的な2枚のミニアルバム(「ハヴァナイスデー」「亀ヤプシ」)を経て、完成したアルバム「ヒゲとボイン」は正に実験の成果といった仕上がりだった、そして「スプリングマン」での空中分解。それから彼らはソロで活動するうちに若いつもりが年を取り、こんな傑作を世に産み落とすことになるのだ、結論が遅れたが、本作「シャンブル」は紛れも無く日本のロック史に名を残す名盤だ、アレンジや音の厚みに拘った今作のコンセプトには前出のアップテンポな曲は到底似合わないのだ。繰り返し聴けば聴くほどに深みを増す、ひたすら渋く、老獪に畳み掛けるユニコーンの16年ぶりの新作だ。
強いて言えば、本作は「復活」自体がシークレットであった事から、基本スタジオに篭った感じの音作りとなっている、よって今までのユニコーンの自由奔放さは少し陰を潜め、徹底的にサウンドデザインに徹した作品と言える。その観点からすると、つまり次回作があればそれこそ待望せざるを得ない。
しかし「シャンブル」はしっかりと地に足をつけ、確実に音楽シーンに乗り込んできたユニコーンという名の怪物の確かな足音が聞こえる名盤なのだ。

ふと気になったが、本当は実質的なこのアルバムのオープニングは2曲目「スカイハイ」なのではないだろうか?あの民生の咆哮なのではないだろうか?そして14曲目「パープルピープル」で終わる構成も有り得たのではないだろうか?メンバー全員で歌う「パープルピープル」のラストにそれを強く感じた。

「ひまわり」と「HELLO」はそんなアルバムを世に送り出す為に生まれた曲なのではないだろうか?アルバム「シャンブル」の周辺を「ひまわり」は「HELLO」へ、「HELLO」は「ひまわり」へと永久にループしている様に聞こえる。

丁度、僕らが16年間、ユニコーンを聞き続けたように。

posted by スーパーマリオ at 09:26| 北海道 ??| Comment(0) | TrackBack(2) | 新しき日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tracked: 2009-02-26 19:02

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Weblog: 先走りハヤ雄
Tracked: 2009-02-28 07:09