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滝川・いじめ自殺初弁論:市と道が請求棄却求める 遺族は実名公表

札幌地裁に入る原告の松木敬子さん(右から2人目)=札幌市中央区で27日午前9時51分、西本勝撮影
札幌地裁に入る原告の松木敬子さん(右から2人目)=札幌市中央区で27日午前9時51分、西本勝撮影

 北海道滝川市立江部乙(えべおつ)小学校の6年生女児(当時12歳)が05年9月、いじめを苦に自殺を図り死亡した問題で、母親の松木敬子さん(40)が市と北海道を相手取り、「いじめ防止の義務を怠った」として計約7600万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日、札幌地裁(中山幾次郎裁判長)であった。市と道は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

 原告側は裁判を機に実名を公表した。訴状によると、長女友音(ともね)さんは5年生のころから同級生にいじめられるようになり「キモイ」などと言われ仲間外れにされた。いじめ被害を担任教諭に訴えたが学校側は対応せず、友音さんは「みんな私のことがきらいでしたか?」「とても悲しくて苦しくて、たえられませんでした」とつづった遺書を残して05年9月、教室で首をつり、06年1月に死亡した。

 市は答弁書で、いじめと自殺の因果関係やいじめの防止義務違反があったことは認めたが「自殺を予見することはできなかった」と主張。市町村立小学校の教職員を人事管理している道も「市の報告書の範囲内でいじめを承知しているが、校長以下の教職員が自殺を予見することは不可能」と述べた。

【芳賀竜也】

  ◇  ◇  ◇

 「滝川の女児いじめ自殺」の概要 松木友音さんが05年9月9日早朝、教室で首をつり、06年1月6日に死亡。同級生からのいじめを訴える遺書を残したが、市教委は「遺書は友人関係の好き嫌いを表現したもの」として、いじめを否定した。06年10月に遺書の内容が報道されると、市教委には抗議が殺到。市はようやくいじめを認めて遺族に謝罪し、教育長と教育委員長が辞職した。札幌法務局は07年5月、人権侵害があったとして校長に改善措置を求めた。

毎日新聞 2009年2月27日 11時01分(最終更新 2月27日 11時08分)

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