日テレ・報道セミナー

Q1

報道局員として常に心がけていることは何ですか?

常に冷静沈着にものを考える環境を作ること。物事に対してプロとしての興味を持つ一方で、普通の人の目線でも考えられるような習慣をつけること等です。

Q2

日本テレビ報道局に勤めて良かったことは何ですか?

自分でしか出来ないテーマ、会えない人、行けない場所などに行って触れてニュースを出すことに醍醐味があります。自分だけが個別取材(サシ)に成功してスクープ情報を取り、速報スーパーを打つ、するとそれを見た他紙、他局がバタバタと慌てる姿を見たときの気持ち良さは格別です。
日本テレビは報道に配属された人を即戦力で使います。大きなネタがあれば必ず1年生、2年生が現場にいる、というフル回転状態です。まず走ってみて、走りながら覚えろという所が良いところです。

Q3

女性だからこそ良かった、または良くない経験は何かありますか?

現場では日テレの女性記者は他のテレビ局よりも前面に出ている印象があります。女性が活躍できる場であることは確かですが、女性だから特定の仕事をさせない、またはさせられる、という経験は全くありません。キツさもありますが、やりがいもあります。

Q4

インターネットが広がる現況とテレビのかかわりは?

報道が報道たるゆえんは「公正さ」「客観報道」「行政への監視機能」。最近の傾向としてインターネットに「情報っぽい」もの、正確じゃない「情報」が自由に飛び交う時代になりました。もっともらしい話で実はでたらめ、ということは日常茶飯事。報道局では常に事実関係を確認する作業を一生懸命やっています。日本テレビが持つ「責任」が大きいからこそ、「報道」という組織があり、「ニュース」という枠が立っているのだと思います。

Q5

被害者や加害者の周辺に無理な取材をしているという批判をどう思いますか?

まさに日々気をつけている点です。メディアスクラムという言葉はテレビ報道のあり方から出たとも言われています。この20年間に比べれば反省を元に格段の進歩があります。ただ事実に肉薄したいと考えたとき、被害者に聞かないとわからないこともあるなど記者それぞれの才覚で「思いを伝える」という作業をして取材にあたっています。

Q6

テレビでは事件報道ばかり増えている印象があります。なぜ事件報道が多いのですか?

犯罪を共有することで、問題の本質に気づき、再犯を防ごうという防犯的な見地や、実際に逃走中の場合には検挙に結び付けたいという意味があります。犯罪報道が増えているのはこうした事件の背景にある「病理」が増えているということではないでしょうか。

Q7

海外支局に派遣される時の基準はありますか?

元々海外特派員になりたくて外国語も学びましたし、学生時代に留学もしました。ただ外国語を使うだけなら通訳を頼めば良い訳で、記者は情報をとり、精査して何が大切なのか「視点」を養わないといけません。もちろん外国語が使える場合には、自分の言葉で取材相手に聞くことが出来るという利点はあります。
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