岡山放送局

2009年2月28日 15時45分更新

離婚後三百日問題出生届け受理


岡山県総社市の女性が離婚して300日以内に今の夫との間に生まれた子どもの出生届けが受理されなかったのは不当だと訴えている問題で、総社市は、家庭裁判所の調停で女性の主張を認める審判が出たのを受けて出生届けを受理しました。

この問題は、去年3月に離婚した総社市の20代の女性が、その8か月後に生まれた今の夫との間の子どもの出生届けを出したことに対して、市が、離婚後300日以内に出産した場合は前の夫の子とする民法の規定を理由に受理しなかったものです。

女性はこのままでは子どもの戸籍がなく不当だと訴えて今の夫を父親だと認めるよう調停を申し立てていましたが、家庭裁判所は、今月、女性の主張を認める審判を出しました。

これを受けて総社市は、女性から改めて提出された出生届けを受理し、子どもの戸籍を作る作業を始めました。

この問題をめぐって女性は、出生届けを受理しなかったのは法の下の平等を定めた憲法に違反し精神的な苦痛を受けたとして、国と総社市に損害賠償を求める訴えも起こしています。

これについて女性の代理人の弁護士は、「出生届けは受理されたが実態にそぐわない行政の基準を正すために引き続き司法の判断を仰いでいきたい」と話し、裁判は続けていくとしています。