戦後を代表する漫画家手塚治虫さん(1928−89年)の名作で出世作として知られる「新宝島」の初版本が、来年2月にも62年ぶりに復刻されることが27日、分かった。
手塚作品などの復刻を手掛ける小学館クリエイティブが刊行。ファンや研究者にとって待望の復刻となりそうだ。
「新宝島」は、少年が宝探しに出掛ける冒険物語。スピーディーなコマ運びで後の漫画家に大きな影響を与えた。酒井七馬さん原作で、47年1月が初版。
同社は初版本を捜し出し、手塚プロダクション、酒井さんの遺族の了解を得て刊行されることになった。同社は「手塚さんの原点ともいえる作品だが、(希少なため)高価な原本でしか接することができなかった。気軽に読めるような価格で提供したい」と話している。