6月の改正薬事法施行を前に、厚生労働省が大半の市販薬の通信販売を禁じる省令を公布した問題で、漢方薬などを伝統的な方法で製造販売する製薬会社で作る「全国伝統薬連絡協議会」は23日、記者会見を開き、「電話通販が認められないと伝統薬の文化が失われかねない」と訴え、通販規制の撤回を求めた。
同協議会によると、伝統薬は全国各地に伝わる独自の方法で300―400年以上前から製造される漢方薬や生薬など。問屋や薬局を通さずに直接販売するケースが多く、80年以上前から電話での通信販売も続けており、八ツ目製薬(東京)、再春館製薬所(熊本)など加盟34社の年商約80億円のうち、50億円超を通販が占める。「規制されれば、ほとんどのメーカーは生き残れない」(同協議会事務局の綾部隆一代表)という。(00:44)